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2.初めての外

顔を刺す光に目をしかめたが、4人は明るい外に出た

見渡す限りに生い茂った葉は、華子の背すらも軽く超えている

「ほぉ、これはこれは。フェミニちゃん、何か見えるかい?」

肩に乗るフェミニに問いかける

「ん、はっぱ。」

「だよなぁ。」

「何も見えないね。」

華子の隣であたりを見渡すアンチャが言う

「さて、どうしたものか。」

華子は首をかしげる

一緒に首をかしげたティニーと目が合い華子はにんまりと笑う

「ティニーくん、今から君を持ち上げるからちょっと見てくれないか?」

「やる!」

ぱぁっと輝く笑顔で両手を広げるティニー

華子は少し悶えながらフェミニを肩から下ろし、ティニーの脇を抱える

「いくぞ?たかいたかーい!」

ティニーは10m程空へ舞い上がった

「「!!?」」

華子とアンチャは声にならない声をあげた

空へ舞い上がったティニーはキャッキャとはしゃいでいる

かくんと、ティニーが降下し始めた

「いかん!」

華子は咄嗟に地面を蹴って跳躍した

軽々とティニーの元に辿り着き、抱きかかえて音もなく着地する

「ほぉぉ。」パチパチ

ぽかんと口を開けるアンチャの足元で拍手をするフェミニ

「すまないティニーくん…。こんなことになるなんt」

「母サマ!もっかイ!」

華子の謝罪を遮り興奮した様子でティニーは言う

「ミニもやる。」

華子の足に抱き着いたフェミニが顔をあげてねだる

「そ、そうか。順番な?」

怖い思いをさせたと不安になった華子とは反対に、2人の子供はキラキラと輝く眼でやってやってとねだる

自身の身体の動きに驚きを覚えながらも、我が子にねだられては断れなかった

ティニーとフェミニを順番に空中に投げては跳躍して抱きかかえて着地する

30回を超えたころには2人をポンポンとお手玉のように投げられるほどになっていた

「はっはっは!」

「「キャッキャッ!」」

はしゃぎ回る3人をアンチャは少し離れたところで座って眺めていた

(いいなぁ。)

“羨ましい”

チクリと痛んだ胸にきゅっと唇を噛む

ほんの数分前まで怖い思いをしていたはずなのに、2人の笑顔に胸が苦しむ

(やっぱりぼくには…)

“存在が罪”、“価値のない”、“生きることが許されない”

あの男の言葉が頭に木魂する

それでも

“「お願いだ。どうか、わたしの家族(・・)になってくれないか。」”

嬉しかった

こんなぼくたちでも迎え入れてくれたことがすごく嬉しかった

“「必ず君たちを幸せにしてくれる方々に会える。」”

だから、願ってしまった

この人と幸せ(・・)に(・)なって(・・・)いい(・・)の(・)かと


「そろそろ休憩しようか。」

もう一回とねだる2人をなだめる

子供の有り余る体力に愛らしさを感じていた華子だが、急に背後に嫌な気配を感じた

ばっと、振り返る華子の目に映ったのは黒い煙に右足を包まれたアンチャの姿だった

「アンチャくん!」

すぐさまアンチャのもとに駆け付け、アンチャを抱え上げた

黒い煙はすぐに霧散して消えていった

「大丈夫か!?アンチャく…ん。」


アンチャの右足は無くなっていた

まるで、初めからそこにはなかったかのように


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