16/16
15.幕間
わたしは夢の中で目が覚めた。
そこにはわたしが立っていた。
人間であるわたしが立っていた。
わたしは少し離れたところからその背中を眺めている。
目の前のわたしの手には黒い靄がかかっている。
「………。」
黒い靄はわたしに語り掛けてくる。
「………。」
黒い靄はわたしに何かを訴えている。
「………。」
黒い靄はわたしに近づいてくる。
「………。」
黒い靄と目が合う。
「………。」
突如白い靄が現れ、黒い靄と共に消え去ってしまった。
わたしは消えていく靄に何もすることができなかった。




