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14.最初の目的地へ

「では、世話になった、雅。」

「いいえ、わっち等は当然のことをしたまででありんす。いつでも帰ってきてくんなまし。」

「あぁ、行ってくるよ。」

華子たちはセンサ村を後にした

シスイに続く道は緩やかな丘が連なり、固められた土の両側には草原が広がっている

「ここからは誰に会うか分からない以上君たちを抱えて走ることはできなくなる。気持ちばかりの武具は作ったが、当初の予定通り争いごとは避けていこう。」

華子の腰には金属製の棒がくくられている

「そうだね、ケガしたくないしね。」

「母サマは自分が守ル。」

「ありがとう。でも無茶はいかんぞ?わたしも鼻と耳は利くようにしてある。先回りして回避だ。」

華子は人間の時の姿をしているが顔の半分をスカーフで覆っている

その下で鼻と耳だけ狼化させている

「フェミニちゃんも疲れたら言うんだぞ?」

「ん…。」

「…。よーし、目指すはシスイとやら!目標は何事もなく全員無事で着くこと!何日かは野宿をしながらの移動になるからな。食料になりそうなものを探しながら行こうか。」

フェミニの手を繋ぎ進行方向へ顔を向ける

「しゅっぱーつ!!」

「「おぉー」」

……

センサ村をでてから3日が経った

華子たちは突然の雨に立ち往生を余儀なくされていた

雨脚が強くなってきたことから華子は進むことを諦め小屋を精製した

「雨のことを考えていなかったな…。」

屋根の軒下から外の様子を眺めながら華子は呟く

この世界は元の世界に酷似している点が多い

日が昇り頭上を通り沈んでいく

代わりに月が昇り、夜が始まる

空には雲が流れている

雲があるというということは雨の存在の可能性も予見できたことだ

上手く立ち回れていない自分に舌打ちをする

「ご飯、できた。」

「ありがとう。いただこうか。」

呼びに来たフェミニと共にテーブルへ向かう

センサ村へ滞在してからアンチャの料理の腕前がメキメキ上がっている

なにより献立が毎回変わることに華子は感心した

華子の現世での料理と言えば、黄金比のタレかオールスパイスでの味付けで煮るか焼くといった種類しかない

手を合わせ、食事を取る

「これからどうする?少しぐらいなら雨でも進めると思うけど。」

アンチャがこれからのことを尋ねる

「止むまで待つ方がいいだろうな。ただでさえ野営続きで疲れがたまっているんだ。そこに風邪までひいてしまっては大変だろう。ただ、予想外の足止めだからな。食料等のことを考えると2日が限界だろう。明日は何かしら行動を取る他ないだろうな。」

4人は食事を終え、片づけを済ませる

雨音は弱まる気配などなく、今日も夜を迎えた

「晴れればすぐにでも進みたいからな。今日は早めに寝てしまおうか。」

4人はいつもの配置で眠りにつく

「かみさまもはやく泣きやむといいね。」

誰かがそう呟いたような気がした


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