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結界魔法使い  作者: 來夢 フラン
異世界の秘密基地
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006 魔力

予約投稿してないことに気づいた今日この頃




 ゴブリンや草の時は気づかなかったが、この消滅する時に出る光は魔力じゃないか?


 ただ、何か違う気がするんだよな。実際、紅愛が魔法を使う時は魔力を出していとわかったし、俺も紅愛も扱う魔力自体は光っていない。


 でも感じは魔力っぽいんだよな。これが魔力なら、どうにかして魔力を止めることが出来れば消滅を防げるかもしれない。


 魔力を止める方法。・・・目には目を歯には歯を、魔力には魔力。ということで魔力をぶつけてみるか?


 先程試した草は既に消えてしまっているので、新しく草を引きちぎる。そしてその断面に指を押し当てる。すると光はまるで指などない。と言うように一切の起動を変えることなく漏れ出ている。


 その光景に少しだけ驚きながら指先に魔力を集める。ちなみにこの魔力だが、出したり魔法を使ったりすることは簡単だが精密な操作はできそうにない。という訳で指先を草の断面に押し当てると指先から魔力を放出する。


 指に魔力が集まったからか、先程までとは違い光は指ぶつかり弾けるように周りへと散らばっていく。


 どうやら光は魔力にはぶつかるようだ。しかしぶつかるだけであって、勢い変わらずすぐに消滅してしまう。


「魔力に当たりはするか。当たるなら塞ぐことが出来たら止めれるか?」


 という訳で新しい草を用意する・・・前に、魔力を少しいじってみよう。


 まずは先程と同様に指先に魔力を集める。次に指先から魔力を出すのだが、今度は放出するのではなく伸ばしてみる。


 思ったよりも簡単で、指先から棒のように真っ直ぐ伸びていく。どれくらい伸ばせるのか気になり伸ばしてみると、だいたい1メートル程伸ばしたところでクネクネと不安定になり魔力が上手く操れなくなった。


 ここが今の俺の限界ということか?


 魔力を消してもう一度出してみる。今度は5cmほど。次に試すのは太さだ。先程は指の太さと同じくらいでやっていたが、さてどれくらい太くできるだろうか。


 魔力を注いでいくとどんどん膨らむように増えていき、かなりの大きさになると先程と同じように不安定になった。多分だが不安定になったのは幅が2メートルくらいになった辺りだろう。


 再び消して魔力を動かし、膨らましを繰り返して不安定にならない範囲を探した結果、俺を中心に1メートル程であれば太さ、長さ、量関係なく操れることがわかった。


 ふむ、中心1メートル。中心、半径。これはもしかして?


「結界」


 やはりだ。俺が魔力をあれこれ動かして試した範囲はちょうど展開された結界までの距離と同じだ。


 となるとだ、結界が半径1メートルだから俺はその距離しか魔力を操作できないのか。それともその距離しか魔力が操作できないから結界が半径1メートルなのか。どちらだろうか。これは後ほど紅愛とも話し合っておこう。


 ちなみに俺の結界はこの範囲内なら大きさ、形、俺を包んでいない。などある程度自由が効くことがわかった。まあ動かせないが。


 魔力について現状わかることはこれくらいかな。というわけでもう一度草を引きちぎるとしよう。ただし今度はあらかじめ手に魔力を纏わせておこう。


 三度目となるとかなり手馴れてきてすぐに引きちぎることに成功した。引きちぎられた草は例のごとく断面から光を出す。ということなく、ちぎられたまま存在を残していた。


「よしっ!」


 断面から出る光は魔力で包むことで止めることができるようだ。


 これで消滅させない方法は分かった。分かったのだが。これ、ずっと魔力で包んでいないといけないのか?まあ、試してみれば分かることだ。


 草を包んでいた魔力を消してみる。すると草は消えることはなくそのまま存在している。どうやらずっと包む必要は無いらしい。


 その後、流石にもう一度千切ったら消滅するよな?と思いながらちぎってみてもその断面から光が漏れ出ることはなかった。


「えー。最初ちぎった時に消えないのはわかる。魔力で塞いだし。でもその後ちぎっても消えないのはなんでだ?」


 今回が特別なのかと思いあと二回ほど試してみるがどちらも消えることはなかった。


 どういうことだ?と悩むがいくら悩んでも答えは出ないのでとりあえず一度消滅を止めてしまえば消滅することは無い。としておこう。あと心配なのは時間経過で消えることがないか。だが、それは時間が経つしかないし置いておこう。


 さて、検証も終わったし経過報告も兼ねて一度引き抜いた草を運んでしまおう。


「おもっ」


 1本1本はそこまでだが、やはり両腕いっぱいの量となるとかなり重たい。だが、運べないという訳でもないのでそのまま運んでしまう。


「た、だい、まっと」


「おかえり。わお、いっぱいだね」


「こんくらいあれば布団にはなるかな。そうだ紅愛さんこれ見て」


 そう言いながら先程作ったちぎれた草を見せる。


「どれどれ・・・ちぎれてるのに消えてない!」


「すごかろう。それで紅愛さんにも試してもらいたいんだけど・・・」


 紅愛に草を消えないようにする方法、魔力操作、そしてその範囲について話した。

 俺が引き抜いてきた1本で試してみると紅愛も問題なく草が消滅するのを防ぐことが出来た。

 そして魔力が操作できる範囲だが、なんと俺の2倍程。つまりだいたい2メートルだった。


 ・・・なんか、紅愛さん万能すぎません?




主人公たちが気づくのはもっと後ですが、もし今ステータスを見ていたら


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六条祐樹 結界魔法使い


技能:保存魔法

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と、この世界で必須な魔法のひとつが増えていることに気づいたでしょう



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