寝て起きたら、悪意の真っ只中だった件。
出会いに感謝゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜
悪意の散歩 ④
*注意事項*
あまり悪意を覗き込まないように。
混じりあって染まってしまうから。
*注意事項*
「詳しい事情を知りたいので、ご同行をお願いできないだろうか?」
少し貫禄のある衛兵が私に尋ねる。
尋ねる形ではあるが、これもどちらかと言うと、強制だろう。
私は右手を顎にのせ、う~んと考えるふりをしながら、空と呆然としている女性と、目の前の力なくうつ向く男を見る。
「事情と申されましても、私はただ目の前の男性が、もがき苦しんでいる所に通りかかりまして、男性が持っていましたお薬らしきものを飲ませただけにございます。」
周りがざわつく。
「まさか、このまま無かったことにしようとしているのでは!?」
などと言った声が所々からあがる。
それらの言葉をまるで聞いていないかの様に、私は続ける。
「私には何の被害もありませんでしたが、私よりも事情を知っていそうな方々が、周りはたくさんいらっしゃるようです。」
私の視線を受けて、待ってましたとばかりに、人垣の半分程の人々が前に進み出る。
その数と人々を見て、衛兵もたじろぐ。
「わかった、わかった、1人1人、ちゃんと事情を聴くから、ついてこい。」
人数の多さにうんざりして、衛兵は私への事情聴取を諦めたようだ。
そのまま何処かへ男を連れ去ろうとする衛兵に待ったをかける。
「まだ、話の途中なのです。もう少し、その方と話をさせて下さいませんか?」
私の言葉に、衛兵も、それに続こうとしていた人々も、顔を見合わせ、首を傾げる。
「これはとても重要なことだと思うのですが…」
私がそういうと、衛兵が頷く。
私は、力なく項垂れる男の瞳を覗き込むように尋ねる。
男の瞳に光はなく、ただぼんやりとしていたが、私の声は一応聞こえていたようで、見つめ返してくる。
それを返事と受け取って私は尋ねる。
「あなたのその症状ですが、幼い頃からですか?それとも成人、大人になってからですか?」
私の言葉をよく咀嚼して、飲み込む様に考える男の横から、衛兵が疑問の声を上げる。
「それと、今回の事と、どう関係があるんだ?」
私が衛兵の疑問に答えるより先に、男がボソリと呟いた。
「成人してからだ。」
私は頷いた。
「やはり、そうでしたか。」
「「やはり?それはいったい…」」
衛兵と男の疑問の声が重なる。
周りの人々の視線が再び私に集まる。
「友人に医師がいるのですが、何時だったか、聞いたことがあるのです。あなたのような症状を引き起こす、とても厄介な毒の話を。」
私の言葉に、周りのざわめきは消え、男に視線が集まる。
とおの男は、驚きに目を見開いて私を見ていた。
感謝゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜感謝