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52.初めての体験

色々誤字すみません(>_<)

都度読み返して修正していきますm(__)m


わたしと叔母上様達の一行は、春魏国しゅうぎこくの中でも最も高級とされる

旅館に来ていた。なんでも虹禀こうひん殿の旦那様の知り合いが経営していて

予約がなくてもすぐに泊めてくれるそうだ。

すごい!!こんな高級な旅館に泊まれるなんて!!


建物はそんなに大きくなく、瓦の屋根に端正な佇まいな平家。

外観は全体的にこじんまりとしている。

家の周りを囲うように垣根が植えこまれており、外からは中が見えないようになっていた。

一歩中に足を踏み入れると、天井が高く吹き抜けていて解放感があり

部屋の真ん中には大きな中庭があった。


会員制で1日10組しか泊まれず、そもそも紹介がないとまず会員になれない。

そんな凄い所にいきなり来て泊まれるなんて…。

虹禀こうひん殿の人脈の凄さが伺えた。


「よし!早速、温泉にはいるぞ!!」


もう準備万端な虹珠こうじゅ殿が言った。


「あっ!その前に雷覇らいはに居場所を伝えないと…」


何も言わずに出てきてしまったから、雷覇らいはが心配しているはずだ。


「問題ない。出てくるときに居場所は城の者に伝えている」


「えっ?そうだったんですか!いつの間に…」


「私の従者は優秀だからな!今頃、雷坊は私の書いた手紙を読んでいる頃だろう」


そうだったのか…。虹珠こうじゅ殿は言動が大胆な女性だが

繊細さも持ち合わせている人だった。

無茶な行動のようにみえていて、実は周りのこともちゃんと考えている。

凄い人だと思った。


怜彬れいりんちゃんは何も心配しなくていいから~。あと3日間はこの旅館でゆっくりくつろぎましょ~♪」


後ろから虹禀こうひん殿にぎゅっと抱きしめられる。

相変わらずいい香りがした。

ええい!ジタバタしても仕方ない!!ここは流されてみよう!!

わたしは、虹珠こうじゅ殿達に任せることに決めた。


「ありがとうございます!お言葉に甘えてゆっくりしますね」


「そうよ~。怜彬れいりんちゃんは雷ちゃんの怪我の面倒を見てて大変だったでしょ?ちゃんと休むことも必要よ♡」


「うむ!女同士でしか話せん話もあるだろうしな!!」


「年を重ねている分…。アドバイスできることもあるわ…」


ううう。なんていい人たち!!そしてめっちゃ心強い!!

わたしは凄く感動した。今まではどちらかというと自分がしっかりしないと!

と思う事が多かった。しかし、叔母上様達はわたしよりもはるかにしっかりしていて

経験豊富な人達だ。ここは思う存分甘えさせてもらおう!!


「母が早くに亡くなったので、虹珠こうじゅ殿達のような人と一緒にいれるのは嬉しいです!」


怜彬れいりん殿…っ!!」


「まぁ!なんて可愛らしいのかしら!」


「私達を…母と思ってね…」


3人から一度に抱きしめられる!!乳圧が凄い!!

でも…。母や姉がいたらこんな感じなのだろうか…?

とてもほんわかして温かい気持ちになった。またわたしは素敵な人に囲まれている…。

その事を考えるとぎゅっと胸が苦しくなって泣きそうになる。そしてとても嬉しくなった。


その後しばらく抱きしめられてから、わたし達は温泉に入ることにした。

ここの旅館は各家にそれぞれ温泉施設が設備されているため他の宿泊客と会うことはない。

プライベートな空間をきちんと確保してくれていることが有難かった。

だって…。他の人と一緒にお風呂に入るとか!!よくよく考えたら

凄く恥ずかしい!!リンリン以外に裸を見られたことがないわたしは

凄く緊張していた。3人とも慣れているのか、何もきにせずどんどん服を脱いでいく。


あああ!美しい!とても50歳を超えているとは思えない体つきだ。

若々しくて、引き締まっていて…。すごいわ!

同じ女性として憧れるわ!!

よし!女は度胸!恥ずかしがってばかりではダメだわ!

わたしは思い切って服を脱いで、温泉へ入った。


「うわぁ…!!すごーい!広いですね!!」


わたし達4人が一度に入っても、まだまだ広さがあまるほど大きな露天の温泉風呂だった。

丸いゴツゴツした岩で囲まれていて、硫黄のにおいがする。

少し雨をしのげる天井はあるが、ほぼ空が見える状態だった。


「ここの温泉成分は神経痛、筋肉痛、関節痛など体の色々な傷や病気に効果があるんだ」


「へぁー凄いなぁ…。雷覇らいはの怪我にも効きますかね?」


「ああ。効くと思うぞ」


怜彬れいりんちゃんは優しいのね♪あとここのお湯はお肌にもとってもいいのよ~♪温泉に入ると代謝がよくなるから♡」


「そうなんですね!凄いですね温泉って。…ほんとうに気持ちいい~」


あああ!極楽だ!!

身体の芯まで温まって、筋肉がほぐれていくのを感じる。

お湯はとてもやわらかくで肌当たりもいい。皆がいいと言うはずだ。

雷覇らいはが迎えに来たら入ってもらおう!

怪我にいいなら、なおさら入ってよくなって欲しかった。


怜彬れいりん殿は…。雷覇らいはのどこが好きなの…?」


唐突に夏緋かひ殿に聞かれた。


「えーと…。そうですね。1番は優しいところですかね~」


「確かに…。雷覇らいは殿は優しいわね…」


「まぁ、雷坊は小さいころから思いやりのある子だったな」


「あとは、焼きもち焼いて拗ねている所もかわいいですし、たまに甘えてくれるところもキュンってなります!!」


「ふふふ…。そうなのね…」


ニコニコしながら3人ともわたしの話を聞いてくれた。

誰かに雷覇らいはの事を話すのは、マーリン以外で初めてだ!

ちょっと恥ずかしいけど、嬉しかった。


「でも雷ちゃんが、女の人にあんなにぞっこんになるのって初めてよね~?」


「そうだな。私が知っている限りではなかったことだな!」


「私も…。どちらかと言うと淡白な印象だったわ…」


「えっ!!そうなんですか?…なんか毎日熱烈過ぎて、大変ですけどね…」


3人ともギョッとした顔をしてこちらを見た。えっ?!

何か変なこと言ったかなわたし…。


「うーむ。それほど怜彬れいりん殿に惚れているという事だな」


「そうよね~♪…。でもいくら好きだからって、やっていい事と悪いことはあるわ♡」


徐々に、虹珠こうじゅ殿と虹禀こうひん殿の表情が暗くなっていく…。

お…怒っているのかしら?


「婚約していても…。結婚するまでは清い関係でないとね…」


夏緋かひ殿もなかなか黒いオーラを纏っている。

この人も普段は大人しくてあまり口数も多くないけど怒るととても怖そうだわ…。

そして、雷覇らいはのスキンシップは清い関係ではないのか…。

まずいな…。一緒の部屋で寝ているとは言わない方がよさそう…。


「すいません。わたし何も知らなくて…流されちゃってました」


これは反省しないと!心のどこかで婚約=恋人

みたいな感覚になっていた。まだわたしが好きって言ってないから

正式ではないと思うけど…。


怜彬れいりん殿は悪くない。こういう事は男側の問題だ!」


「そうよ~♪力では女は男には敵わないんだから~」


「しかも怜彬れいりん殿の気持ちを聞く前に…そんな事をするなんて…」


「これは教育的指導が必要だな!」


「ふふふ。小さい頃を思い出すわね~♪」


「国王としての自覚を持ってもらう…いい機会ですね…」


うわー!そんな大それた事をわたしは雷覇らいはとしていたのか!!

わたしってばなんて軽率だったの!!

今さらながら自分のしてきた事に罪悪感を感じていた。

これからは、雷覇らいはとは適切な距離にならないと!!

わたしは、雷覇らいはと会ったらきちんと話し合いをしなければ!

と心の中で思った。



最後までお読みいただきありがとうございます( *´艸`)

ブックマークしてくださった方ありがとうございます!!

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感想・ご意見お待ちしております!(^^)!

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