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184.【最終話】二人でともに未来へ

いよいよフィナーレです(*^▽^*)

いや~。怜彬れいりん雷覇らいはのドタバタを書くのは楽しかった!!


「お嬢様…顔をこちらへ向けてください」


「こう?」


「はい。では…そのままで」


「はぁ~…。なんだか緊張してきた~」


「4回目でもですか?」


「ううう。こればっかりは慣れないわよ」


「ふふふ…」


リンリンったら…。珍しく意地悪ね!

でも…。今日…やっとこの日を迎えるのね。短いようで長かった。

わたしは鏡に映る自分の姿を眺めながら思いをはせた。

鏡の中のわたしは、綺麗なウエディングドレスきてキラキラしていた。

ドレスには、冬條とうじょう殿が作ってくれた花がびっしり縫い付けられている。

綺麗に髪をサイドにこまかな三つ編みで束ねてゆったりと流し、ところどころに

ドレスと同じ花をちりばめている。肌の状態もメイクもばっちりだった。


怜彬れいりんちゃん♡準備はどう~?」


ノックと共に虹禀こうひん殿と虹珠こうじゅ殿、それに夏緋かひ殿が入ってきた。

三人ともいつもと違って豪華絢爛。

控えめなドレスに身を包んでいるものの、身に着けているアクセサリーがマッチしていて

眩いくらいに光を放っていた。


「ちょうど出来上がったところです」


「まぁ!とっても綺麗ね~」


「ああ。まるで女神のようだな!」


「妖精の様に…可憐だわ…」


口々にわたしのドレス姿を褒めてくれる叔母上様達。

いやいや~。叔母上様達も綺麗ですよ~。豪華絢爛ですよ~。


「ありがとうございます!叔母上様達もとってもお綺麗です」


「うふ♡ありがとう。怜彬れいりんちゃん♡」


「うむ。こんなに着飾ったのは久しぶりだ」


「普段は…地味ですものね…」


えっ?あれで地味なんですか?

叔母上様達の聞かざる基準がすごい…。


「バージンロードのエスコートは怜秋れいしゅう君にしてもらうのよね?」


「はい!うちは家族は怜秋れいしゅうだけですから」


「さっき会ってきたけど…いい子ね~食べちゃいたい♡」


「うむ。よい男になるであろうな!怜秋れいしゅう殿は」


「将来が…楽しみ」


ちょ…ちょっと待って!虹禀こうひん殿が言うとリアルなんですけど!!

だめだめ!怜秋れいしゅうはだめよ~。


「ふふふ…冗談よ怜彬れいりんちゃん♡」


「ううう。虹禀こうひん殿が言うと本気に聞こえます…」


「あらあら♡」


虹禀こうひん。冗談もほどほどにして、私達はそろそろ神殿へ向かおう」


「そうね!じゃあまたね♡怜彬れいりんちゃん♡」


「はい!また後で」


賑やかな三人が出て行ってわたしは一人部屋で時間が来るのを待った。

雷覇らいはは今朝から準備で会っていない。

次に会うときは式を挙げる時だった。


ふわふら足が浮き立つような心地だった。

雷覇らいはの…タキシード姿カッコいいだろうな…。

マダムベリーも渾身の出来栄えだって言ってたし…。

沢山の出会いがあって、沢山の出来事がって今日がある。

まさか自分がこんな気持ちでまた…また結婚をしようだなんて。

雷覇らいはと再会した日を思い返せば信じられないくらいだった。


自分には無理だと思ってた。

誰も好きになりたくないと思っていた。

誰も愛したくないと思っていた。


でも…。わたしの前に雷覇らいはが現れた。

まるで神様がくれたご褒美のようだった。

わたしに優しく手を伸ばして支えてくれて、傍に居てくれた雷覇らいは

どんな時でも好きだと言ってくれた。

彼だから信じてみよう…。彼だから傍に居たいって思った。


良かった…。諦めないで。

後ろばかり見ていた日もあったけれど、沢山の人のおかげで前に進むことが出来た。

きっとこれからもたくさんの事があるけど大丈夫。

雷覇らいはと二人なら…。


「姉さん!そろそろ時間だよ」


「いま行くわ…」


わたしはブーケを手に取り、怜秋れいしゅうに手を引かれて部屋を出た。

控室から神殿までは少し歩かないといけない。

怜秋れいしゅうと二人で話すのも…少なくなるのね。


「姉さん。とっても綺麗だよ」


怜秋れいしゅう…。ありがとう」


「絶対幸せになってね!でも雷覇らいは殿が嫌になったら、いつでも戻ってきていいから」


「ふふふ…そうね。その時はお願いね」


「姉さん…。大好きだよ」


「わたしもよ。怜秋れいしゅうが大好き。あなたのような弟をもてて幸せだわ」


「僕も姉さんの弟に生まれて幸せだよ」


怜秋れいしゅうがわたしの手をぎゅっと握ってきた。

泣きそうな顔をしていたけど、とても穏やかな表情だった。

彼とも色んなことがあったけど一緒に生きてこれて良かった。

会う時間は減るけど、わたしの怜秋れいしゅうへの愛は不滅よ!!


神殿の扉開く。神殿の中は綺麗な花々で溢れかえっていた。

真っ赤な絨毯が真っ直ぐ伸びた先にはタキシード姿に身を包んだ雷覇らいはがいる。

白地に銀色の糸で刺繍を施されたタキシードは、マダムベリーが渾身のできと言っていた通り

見事なものだった。遠目から見ても刺繍の糸が光に反射して輝いている。


わたしはゆっくりと一歩一歩あゆみを進める。

神殿には、黒綾こくりょう殿やサイガやムツリに水覇すいは殿。

桐生きりゅうおじ様や芙雅はすがおば様。

マーリンと冬條とうじょう殿。それから珀樹はくじゅ殿に、リヨウやスバル。

それにシャチーやリンリンとラカン。

今まで出会った沢山の人達が参列していた。


怜彬れいりん…とっても綺麗だ」


「ありがとう。雷覇らいは


雷覇らいは殿。姉を頼みましたよ」


「ああ…任せてくれ。怜秋れいしゅう殿」


そう言って怜秋れいしゅうに手を取られていた右手を雷覇らいはの左手に重ね

怜秋れいしゅうは参列席に戻っていった。

蓮銀れんぎんがにこやかな笑顔で、誓いの言葉を述べた。


「素晴らしき良き日に、五神の源において嘘偽りなく真実を述べると誓いますか?」


「誓います」


「新郎 雷覇らいは、あなたは怜彬れいりんを妻とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


「誓います」


「新婦 怜彬れいりん、あなたは雷覇らいはを夫とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


「誓います…」


「では、誓いの口づけを」


雷覇らいはと向き合い彼を見つめる。

そっとベールをめくりあげ、わたしはゆっくりを目を閉じた。

雷覇らいはがわたしの肩に触れ、唇に触れ口づけをかわした。


「今、この瞬間。五神の源において二人は夫婦となりました」


蓮銀れんぎんが、そう言うとわたしは瞼を開いた。

見上げると雷覇らいはがとても嬉しそうな…泣きそうな顔で私を見ていた。


怜彬れいりん…愛してる。これからはずっと一緒だ…」


「…はい。雷覇らいは…わたしも愛してます」


嬉しくて涙がこぼれた。

参列していた人達が温かな拍手で迎えてくれる。

雷覇らいはが横抱きにしてわたしを抱き上げて神殿の外まで連れて行ってくれた。

外には多くの神殿関係者の人達や、準備を手伝ってくれた人達大勢の人達が集まり

祝福してくれていた。


「おめでとうございます!怜彬れいりん様!雷覇らいは様」


「おめでとうございます」


空を見上げると綺麗な青空で雲一つない晴天だった。

キラキラ太陽が輝いていて風も心地いい。

周りを見渡せば多くの友人がいて、隣には雷覇らいはがいる…。

ああ…。

わたしはもう…一人じゃないのね。


雷覇らいは…」


「どうした?怜彬れいりん


「わたしを選んでくれて…ありがとう」


「それを言うなら俺もだ…これからは二人で生きていこう!怜彬れいりん


「ええ。楽しみだわ」


わたしは前を向いて、手にしていたブーケを空高く投げた。

ブーケは綺麗な放物線を描いて飛んで行った。

雷覇らいはと二人で生きる未来は沢山いろいろありそうだけど

きっと楽しい事ばかりだろう。

笑ったり泣いたり怒ったりして、一日一日を重ねていく。

わたしの人生まだまだこれから!

これからもどんどん仕事して、たくさん子供作って賑やかな家庭にしよう!

大丈夫!もう一人で悩んだりしない。

わたしにはたくさんの人達が支えてくれている。

わたしの未来は明るいだろう!!



最後までお読みいただきありがとうございます( *´艸`)

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