表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

180/198

167.冬彩氷祭~未来への大きな一歩~

やっと更新できました~(*´∀`)

ここのシーンはずっと書きたかったものです♡

皆さんに楽しんでもらえると嬉しいです!

「れいちゃ~ん♡」


「マーリン?!」


雷覇らいはと噴水へ向かっていると、マーリンが手を振って駆け寄ってきた。

ふわふわのファーのおしゃれな帽子に、ものすごいボリューム感のあるコートを着ている。

相変わらずひと目見てマーリンとわかるくらい派手だった。


「どうしてここに?」


「じょるたんから招待されてたんだけど、仕事でちょっと遅くなっちゃったのよ~」


「そうだったんだ!知らなかった」


「フフフ♡そうでしょ?サプライズよ~」


「久しぶりにあえて嬉しいよ!マーリン」


わたしはマーリンに抱きついた!

あーフカフカしてて気持ちいい~。大きなぬいぐるみに抱きついているみたい…。


「久しぶりだな。マーリン」


「ライライも元気そうね~」


「遠くから見てたけどラブラじゃなーいあなた達♡」


「当たり前だ。怜琳れいりんとはもう通じ合った仲だからな!」


「えっ?それってぇ…」


「きっ…気持ちの部分でよ!()()()!」


もー…。なんであんな紛らわしい言い方するかなー。

でも久しぶりにマーリンに会えて嬉しいな♪

お見舞いに来てくれて以来だから結構な時間が経ってる。

手紙でやり取りしてるから、離れている感覚はあんまりないんだけどね。


「なーんだぁ。まだそんな感じなの~?あなた達。もう随分時間が経つじゃない?」


「そうね…かれこれ一年は経ってるわ」


「時間は経ったが、問題ない。あとは怜秋れいしゅう殿の許可待ちだ」


「それが難しいそうね~。一番…」


「まぁ、怜秋れいしゅうも徐々に雷覇らいはのことは認めてくれてるから」


「ああ。手紙で返事ももらったしな!」


「そうなのね~。まぁ、二人がいいなら大丈夫ね♡」


マーリンが来てくれて良かった~。

なんだかちょっと雷覇らいはと二人きりが居心地悪いというか

ずっとソワソワしてて落ち着かなかったのよね…。

急に意識しちゃったからなんか…目を合わせられなかったし。

これも後でマーリンにこそっと相談しようっと。


わたしは二人の横でそんな事を密かに思っていた。

雷覇らいはは気にしている様子もなくマーリンと世間話ししていた。

この二人も最初は仲が悪いように思えていたけど今となってはいい友人だった。

お互いに信頼しているように感じる。

とってもいいことだと思った。


しばらく歩いた先に待ち合わせ場所の噴水の前までたどり着いた。

そこにはすでに、怜秋れいしゅう達が集まっていてわたし達を待っていてくれていた。

皆白い息を吐きながら楽しそうに会話していた。

わたしはなんだかその光景を見てとても、嬉しくなった。

大勢の人達がわたしや怜秋れいしゅうの周りにいる…。


その人達は皆素敵な人達で信頼できる人達で優しい人達…。

家族が増えたみたいでわたしは少し泣きそうな気持ちになった。



怜琳れいりんお姉様!」


「シャチー!いい子にしてた?」


シャチーが天使のような笑顔でこちらに向かって走ってきた。

空気が冷たいせいか鼻先も頬もりんごのように真っ赤になっている。

お人形みたいで可愛かった。


「はい。ちゃんといい子にしてました」


「さすが!シャチーは賢いわね」


「いやん♡なにこの女の子!すっごいかわいいじゃな~い」


「ああ。マーリンは初めてよね。キーサ帝国から来てるシャチー王女よ」


「はじめまして!シャチーと申します」


シャチーが礼儀正しくマーリンに挨拶をする。

マーリンもにこやかに挨拶を返していた。

シャチーはマーリンを見てもびっくりしていなかったのが意外だった。

むしろ普通に接していて、楽しそうにすらしている。

シャチーって…大物になるのかも…。


「じゃあ皆揃ったので、そろそろメインの会場へ向かいましょう!」


「はーい」


雷覇らいはがすかさずシャチーを抱き上げて歩いていってしまった。

わたしだってシャチーに構いたいのに!!プンプン!!

仕方がないので、後ろから珀樹はくじゅ殿と怜秋れいしゅうと並んで後に続いた。


マーリンは冬條とうじょう殿と何やら親密そうに話をしている。

もう…お付き合いとか…してるのかしら?

でも最初に比べたらとても仲が良さそうだった。

冬條とうじょう殿も緊張せずに接しているし、マーリンの表情も穏やかだ。


怜秋れいしゅう達はなにしていたの?」


「皆で彫刻体験をしてたよ!最新の技術に触れられてとっても良かった」


「へぇ!そんなこともできるのね」


冬條とうじょう殿が色々アドバイスしてくれたから楽しかったよ」


「まぁ…良かったわね」


怜秋れいしゅうもとても楽しんでいる様子だった。

興奮しているせいか鼻息が荒い。そんなところは初めて見た。

子供っぽくってとってもかわいいわ!

わたしも思わず鼻息が荒くなってしまいそうだった。


珀樹はくじゅ殿、今日は色々案内をしてくれてありがとう」


「こちらこそご一緒できて楽しかったです」


「明日はわたしと雷覇らいははお城でゆっくりするから、珀樹はくじゅ殿もゆっくりしてね」


「ありがとうございます。ちょっと実家に顔を出してこようと思いますので…」


「だったら僕も挨拶に行くよ。お世話になっているしね」


「えっ…そんな…。わざわざ怜秋れいしゅう様に来ていただくまでも…」


「わたしの分もお願いね!怜秋れいしゅう


「うん。任せといて姉さん」


「あの…本当に…お二人には感謝しても…しきれません…」


「いいのよ!珀樹はくじゅ殿はわたしの大切な友人ですもの」


怜琳れいりん様…。ありがとうございます」


少し涙ぐみながら、怜秋れいしゅうとわたしにお礼を言う珀樹はくじゅ殿。

感謝したいのはわたしの方だった。

怜秋れいしゅうとの関係といい、電力事業といい…。

珀樹はくじゅ殿にはお世話になりっぱなしだった。


「実家に帰ったら移住の件話そうと思ってるんです。正式に秋唐国しゅうとうこくへ行きたいと…」


珀樹はくじゅ殿…本当に?」


怜秋れいしゅうが食い気味で珀樹はくじゅ殿に問いかけた。

さっきよりももっと鼻息が荒くなってる!


「はい。これからは腰を据えて怜秋れいしゅう様にお仕えしたいと思ってます」


「ありがとう!珀樹はくじゅ殿、とっても嬉しいよ」


「わたしもすっごく嬉しいわ!」


「これからも…末永くよろしくお願いいたします」


「こちらこそよろしくお願いします!」


わたしは嬉しくなって思わず珀樹はくじゅ殿に抱きついた。

珀樹はくじゅ殿はとってもびっくりしていたけどすぐに抱きしめてくれた。

珀樹はくじゅ殿のような素晴らしい人が秋唐国しゅうとうこくへ来てくれるなんて…。

友人としても王女としても嬉しかった。

怜秋れいしゅうもかなり嬉しそうに頬を緩ませていた。

本人は気がついていないだろうけど…。

茶化すと拗ねちゃうから黙っておくことにしよう。



『それではお集まりの皆様!いよいよ今年の最優秀賞を発表いたします!!』


司会の男性が大きな声でみんなに呼びかけた。

会場には沢山の人が集まっていて、結果の発表を心待ちにしていた。

わたしも関係ないけどドキドキした。

午前中に沢山の人達が自分たちの技術を発表していた。

その中で上位3名が決まるのだ。


『ではまずは第三位の方から発表いたします…』


それから順番に最優秀賞を受賞した人が呼ばれた。

そしていよいよ、一位の人の発表となった。


『それでは…今年の栄えある冬彩氷とうさいひ祭り一位は…天候に関わらず雪を降らす技術を開発した☓☓さんです!!!』


ワー!!!!!


会場が一斉に拍手の音に包まれる。

そして、冬羽国とううこくの国王から記念品と賞金の授与がされた。

一位の人は涙ぐみながら喜んでいた。

わたしも沢山拍手をして讃えた。


パーン!!!!


大きななにか弾けるような音がしてしばらくしたら

空から雪がチラホラ降り出してきた。


「わぁ…!雪だわ!!」


「すごーい!!綺麗ね~」


わたしとシャチー、雷覇らいはは空を見上げながら雪が振ってくるのを眺めた。

シャチーは手を伸ばして沢山雪を集めようとしている。

こんな技術を開発できるなんて…。すごいな~。

皆が喜んでその場は大盛りあがりだった。


雷覇らいは殿」


「何だ?怜秋れいしゅう殿」


皆ではしゃいでるときに、急に怜秋れいしゅうが真剣な顔つきで雷覇らいはに近づいた。

わたしは思わず緊張してしまって黙って見守っていた。


「ずっと…待たせてしまって申し訳ありません…」


「何のことだ?」


「姉の事…よろしくお願いいたします」


「はっ…」


「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」


怜秋れいしゅうは深々と頭を下げて雷覇らいはに結婚の許可を出したのだった。



最後までお読み頂きありがとうございます!

(*^^*)

ブックマークしてくださった方も

ありがとうございます\(^o^)/

少しでもいいなと思ったら下の☆にポチり

お願いいたします!!

感想・ご意見お待ちしておりますm(_ _)m

【桜色ノスタルジー】掲載スタートしております!こちらもよろしくお願いいたします(^o^)

https://ncode.syosetu.com/n7006go/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ