104.別邸生活スタート~リヨウとスバルに相談~
もう世間では夏休みなんですよね…。(;^_^A アセアセ・・・
普通に仕事をしているとそんな事も忘れてしまします。
リヨウとスバルに相談しようと決めた次の日
わたしは早速リンリンにお願いして、二人がいる建物へと向かった。
扉をノックしてしばらくするとリヨウがでてきた。
「怜彬様!どうしたんですか?」
「突然、お邪魔してしまってごめんなさい。二人に相談したいことがあってきたの」
「分かりました!ひとまず中へどうぞ!」
リヨウは驚いていたけど、快く迎え笑顔で入れてくれた。
わたしはリンリンに車椅子を押してもらって中に入って行った。
いつもの部屋にはスバルもいた。眼鏡を掛けて何か作業しているようだった。
「怜彬様!お久しぶりです。怪我の具合はどうですか?」
「久しぶりスバル。怪我は随分よくなったわ。まだ歩けはしないけど」
「そうなんですね。捻挫はなかなか治りにくいと言いますし、ゆっくり休んでくださいね」
「ありがとうスバル」
リヨウが人数分のお水を持ってきてくれる。この部屋では匂いのするものは基本食べたり
飲んだりしないのがルールだった。
「私達に相談したいことって何ですか?」
お水を飲みながらリヨウが尋ねてきた。
わたしは意を決して二人に告白する方法を尋ねた。
「なるほど~。雷覇様に告白する方法ですか」
「そうなの。いざという時になかなか言えなくて・・・。どうしたらいいか分からないの」
「わたしはいつも告白される事が多いから、よく分からないわ。スバルはどう?」
「わたしもムツリから言われたからな~。っていうか私はとっくに両想いとばかり・・・」
「ううう…。実は色々事情があって私の返事待ちで・・・。雷覇が待ってくれいてる状態なの」
言い終えてわたしもお水を飲む。誰かに相談するって結構恥ずかしいのね!
リヨウとスバルは数少ないわたしの友達だ。
今までマーリンにしか打ち明けてこなかったことを初めて二人に話した。
「雷覇様も随分まるくなったわね~。昔のままならバッサリ切られてたよね?リヨウ」
「そうねスバル。不要なものは即排除って感じのイメージだったわ!」
「そうなんだ・・・。わたし排除されないかしら?」
「それはない!!」
リヨウとスバル同時にそう言われた。相変わらずのシンクロ率だった。
「え?そうかな・・・」
「そうですよ!雷覇様は怜彬様にメロメロです!ね?リヨウ」
「そうよ!スバルのいうとおり!!怜彬様命!怜彬様以外、眼中にないって感じだもの」
「へ・・へぇ。そうなんだ」
「だから自信もって!怜彬様。告白できないなら告白しやすい雰囲気を作りましょ♪」
リヨウが身を乗り出して提案してくれた。
「告白しやすい雰囲気?」
「そうです!もうすぐ夏陽国の建国祭があるんです。その時に告白するのはどうですか?」
「建国祭?そんなものがあるの?」
「はい!年に1度盛大に行う夏陽国で大きなお祭りです!」
リヨウに続いてスバルも身を乗り出して説明してくれる。
「昼は軍事パレードや模擬戦を行って夜は花火大会があってとっても人気のあるお祭りですよ♪それに花火大会で告白とかロマンチックだと思います!」
「そうなんだ!花火大会で告白・・・。確かに!とってもロマンチックだわ」
「でしょー?今からちょうど2週間後に開催ですから、絶好のタイミングですね」
「確かにそうね!スバルのいう通りお祭りの時なら話せるタイミングあるかも・・・」
「ぜひ!毎年メインで雷覇様と水覇様の模擬戦もありますし、万が一告白できなくても楽しめますよ」
「それはなんだか凄そうだわ!」
「とってもカッコイイですよ~。お二人がそれぞれ煌びやかな衣装を身にまとって打ち合う。女性に人気の催しなんです!」
ニコニコしながらリヨウが話す。雷覇と水覇殿が・・・。
絶対に凄いに決まってるじゃない!イケメン二人がそれぞれ着飾って打ち合う。
想像しただけでもどきどきしてきた。
「しかも!模擬戦の前には女性から手作りのブローチを送って安全祈願するんです」
「へぇ。そんな風習があるのね~」
「これは大切な人が無事に戻ってきますようにって意味もあるんです。怜彬様も作ってみてはいどうですか?」
「うん!やってみたい」
「それじゃあ、ブローチはスバルが得意だから教えてあげて!わたしは材料を持ってくるわ。去年のものが沢山残っていたはずだから」
「ありがとう!リヨウ。スバル!」
「どういたしまして!怜彬様」
また二人同時に言われてしまった。
夏陽国の建国祭か~。どんな感じ名だろう!とても楽しみだわ。
帰ったら雷覇に行きたいって言ってみよう!
雷覇には内緒でブローチを渡したいから、作業はこの部屋でやらせてもらう事にした。
日中帯は雷覇も仕事をしているし。こっそり作業するにはうってつけね!
どんなモチーフにしようかしら?考えるだけでワクワクした。
「ありがとう!リヨウ、スバル!また明日、ブローチを作りに来るわ」
「ふふふ。告白が上手くいくといいですね!」
ニコニコしながら話すリヨウ。
「そうね!雷覇様なんて、嬉しすぎてどうにかなっちゃうんじゃない?」
可笑しそうに話すスバル。
「喜んではくれると思うけど…。やっぱり考えるだけで恥ずかしいわ」
「きゃっ。可愛い!怜彬様」
「ほんと。ほんと。恋する乙女って感じね~。いいな~私も早く彼氏が欲しい!」
「リヨウは選り好みし過ぎなのよ。モテてるのにいっつも何かと理由付けて振ってるじゃない」
「だって!どうせ付き合うなら自分のタイプの人がいいじゃない!」
「リヨウのタイプってどんな人なの?」
「そうりゃあもう!超絶イケメンよ!あとは金髪碧眼なら最高ね!」
「そうなんだ~。そんなイケメンで金髪碧眼の人っているかしら?」
あれ~?誰かいるな・・・・。ものすごーく私の身近な人で・・・。
「そうよね~。分かってるの!そもそも色白の人が夏陽国では珍しいもの」
がっかり肩を落とすリヨウ。
いや・・・。いるじゃない!超絶イケメンで金髪碧眼の人が!!
ラカンよ!ラカンがいるじゃない!!いいんじゃないかな?リヨウとラカン。
確か・・・。ラカンに彼女はいなかったよね?
すぐにリヨウに言いたいけどまずは、ラカンに確認を取ってからね!
わたしは心の中で密かに思った。
「リヨウ。わたしに思い当たる人がいるから、ちょっと待っててくれる?」
「ほんとうに!怜彬様!」
目がキラキラ輝いていて嬉しそうに私の手を握るリヨウ。
「ええ。でも彼女がいたりしたら申し訳ないから、確認してから紹介するわ!」
「やったー!ありがとう怜彬様!」
「良かったわね。リヨウ。これで今年の建国祭は一人で行かなくて済むかもね」
「そうね!今年こそは素敵な人と一緒に見て回りたいわ!」
「じゃあ。また帰ってすぐに確認するわ!また明日ね」
わたしは二人にお礼を言って部屋をでた。
「また明日ね~」
二人の声がかなさって手を振っているのが見えた。
わたしはリンリンに車椅子を押してもらって別邸の戻った。
よーし!建国祭で雷覇に告白するぞ~!!
それに!リヨウとラカンがくっ付いてくれればわたしも嬉しかった。
ラカンの方が30歳でちょっと年上だけど、若く見えるし・・・。
なにより気が利くし優しいし、思いやりもあって力も強い!まさにパーフェクトな存在だった。
ラカンの入れてくれるお茶も最高だしね!
わたしは急いでリンリンに車椅子を押してもらって、執務室に向かった。
ラカンがちょうど怜秋と話している所だったので聞いてみたら
彼女はいないとのことだった。
よっしゃー!明日、リヨウに報告しなくっちゃ。
これで二人が付き合う事になるなら、マーリンと冬條殿含めて
二組目のカップルだ!
まだ・・・。マーリンと冬條殿はお友達だけど☆
わたしはウキウキしながら別邸に戻ったのだった。
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