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*歩美のお願い*


そして歩美が風呂に入っている間にさおりからも電話が掛かってきてとりあえず友達なんだからお互いに敬語を使うのをやめようという話になった。

そして今は歩美もお風呂からあがり歩美の部屋のことで話し合っているのだが...


「あのね、琢磨その今日1日だけで良いからお願いがあるんだけど」


とりあえず歩美の部屋は琢磨の隣の空き部屋を使おうということで一件落着かと思われたその時歩美が琢磨に頭を下げて言った


「私夜って抱き枕がないとねれないの」


「あぁ、そういえば歩美のベッドの上になんかやたらとリアルなクマのデカイぬいぐるみがあったね」


そう、歩美はどうやら夜が苦手で何かに引っ付いていられないと寝られないという特徴があるのである

そして歩美の部屋に置かれていたクマのぬいぐるみとは河で鮭を取る格好をしたやたらと目が鋭いぬいぐるみである


「それでね!なんかお母さんが私のクマゴロウさんを持って行っちゃったみたいで.... 」


「えっと、クマゴロウさんってのはクマのぬいぐるみのことでいいんだよね?」


「うん!それでね、今日1日だけで良いから一緒に寝てほしいの!」


そう、前回あえて引っ張った出来事というのが、歩美が夜1人で寝れないこと、そして琢磨に一緒に寝てほしいということである


「え、ええええ!」


「無茶なお願いをしてるのは重々承知だよ!でも、お願い!」


歩美は肩を震わせながら手を合わせて頭を下げて必死に頼み込んだ

そんな必死に頼み込んでいる歩美を見た琢磨は...


「わかったよ、そのかわりホントに今日だけだからね!」


「いいの?」


「ここで断ったら僕が悪者見たいじゃん!だけどホントに今日かぎりだから!」


琢磨は少し照れ臭そうに顔を横向けあたまを軽くポリポリとかいた


「うん!わかってる!でも、明日ぬいぐるみ買いにいくから買い物付き合ってね!」


「まぁ、晩御飯のおかずも買いにいかなきゃいけないからなぁ...うん!いいよ、それじゃあ明日学校が終わったら一緒に行こうか!」


「じゃあ、明日は私が晩御飯作って...」


「却下!」


歩美はせっかくご飯を作ってあげようと思ったのに琢磨に即答で拒否られて頬を膨らました。

だが、どこか嬉しそうにしているのは気のせいではないだろう。


そして、時間は0時ちょい過ぎ

場所は琢磨の寝室


「わぁー、琢磨の寝室で寝るのとか初めてだ!」


「ほら、明日も早いんだから寝るよ!電気消しちゃうからね」


「あっ!待ってよ!」


そういうと歩美は琢磨が足を突っ込んでいる布団の中に入り込んだ

歩美が夜寝られない一番の理由は暗いところが苦手だからである

なんでも、心細くなるらしい

そして、琢磨は歩美が布団に入ることを確認したので、電気を消して自分も横になった


「ねぇ、琢磨起きてる?」


「いやいや、さっき電気消したばっかでそんな早く寝れるわけないじゃん」


「あはは、そうだよね!」


表情は暗くて見えないが恐らく笑顔でいるであろうということは想像できる

だが、そんな笑顔も消えて少し申し訳なさそうに歩美は呟きだした。


「ホント今日は琢磨に迷惑かけてばっかだよね」


「同居のことなんて気にするなよ、僕もずっと一人暮らしも寂しいと思ってたところに歩美が来てくれたんたからさ」


「うん!そういってくれるとなんか嬉しいな」


「ほら、バカいってないでさっさと寝るよ!」


琢磨は暗そうにしている歩美が見ていられなくなり少しでも自分で出来ることを考え、自分から抱き覚め頭を優しく撫でた

それで安心したのか歩美は気持ち良さそうにしながら琢磨の背中に手を回した


「うん!ありがとう琢磨!おやすみ」


「おやすみ歩美」


琢磨は歩美が寝付くまで頭を撫で続けた

そして、数分後には一定感覚で歩美から寝息が聞こえてきた

歩美が寝付いたことを確認した琢磨は...


「(しまった!つい勢いに任せて正面から抱きついちゃったよ!歩美は寝ちゃったし、女の子特有のいい匂いや柔らかい感触が伝わってくるし!どうしよう寝ちゃってる間に歩美を襲ったりしたら....よし!寝るのを諦めよう!)」


そういって琢磨はなにやらぶつぶつ呟きながら邪念を払っていた

琢磨のそんな気もしらず歩美は気持ち良さそうに眠っている

そして、朝琢磨は目の回りがパンダのようになっていたという

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