5:1-3 初参加
S教棟5階。
そこの1番奥に生徒会室はあった。
僕たちはその扉の前で深い溜め息をつく。
とりあえず、指示された通りに来てみたものの、未だその扉を開くことを躊躇っていた。
「君たちが新メンバーだね。」
突然後ろから聞こえた声に、はっとして振り返る。
と、そこにはにこやかな表情を浮かべた人がいた。
えぇーっと…誰だっけ?この人……。
何度か見たことはあるんだけど…。
名前………………ダメだ。思い出せない。
でも、生徒会の人…だよね……?
僕は玲の方をちょっとだけ見た。
お嬢様モードなんだけど、微妙に警戒している感じ。
多分、玲も僕と同じように生徒会なんて興味なかったんだろうな。
そんな僕たちに、彼は微笑んで
「僕のことは後で言うね。とりあえず、みんなのところに行こうか。」
そう言ってどっか他へ行こうとする。
え?みんなのところ………?
僕と玲は思わず顔を見合わせた。
「あの…生徒会室はここでは………?」
来るとこ間違ったのかな?って思い、目の前にある教室にかけられてるプレートを見たけど、確かに“生徒会室”って書かれていた。
いったいどういうことなんだろ?
「あ、うん。形の上ではね。」
平然と答えてくれるこの人の表情はさっきと変わらない微笑み。
形の上では。って……
せっかく5階(最上階)まであがってたのに。
その行動の意味は一瞬にして“無”となった。
校舎内に取りつけられているエレベーターに乗り、あっという間に地下へ。
なんだか…本当に…もうどうでもいい。
校内にエレベーターがあることも。
地下があることも。
その他諸々に仕掛けがあることも。
全て知らなかった。
これは玲も同じ。
ってゆか、一般生徒はおろか、ほとんどの教師たちまでもが知らないらしいんだから。
深く考えるだけ無駄なんだ…。
ただ、有の事実として、生徒会とは、全くもって不可解な組織だということ。
一般生徒が憧れを抱き見ているのは、この組織の極一部にすぎないんだ。
「どうぞ。」
僕たちを地下に案内してくれた人は言う。
静かに開けられた部屋の中に恐る恐る足を踏み入れた。
中には立派な絨毯が敷かれてて…机からソファーはあたりまえに、あらゆる家具までもが。
もちろん全て超高級。
普通にここで生活できるくらいにそろっている。
本当にここが生徒会室なんだろうか。
と疑ってしまっても当然だと思う。
どーでもいいけど……なんでこんなことにお金かけてるんだろ?
意味がないように思うんだけどな…。
そこには既に、何度か見たことのある人たちが3人。
恐らく3年生。
そのうちの1人は奥にある一人掛用ソファーに座ってて(多分会長)、あとの2人は中央にある広い机に向かい合うように座っている。
僕たちを案内してくれた人が静かにドアを閉めた。
「香夜、連れて来たよ。」
「あぁ。ありがとう。」
僕たちを連れてきてくれた人が、適当に座って。
と言ってくれたから、僕たちはあいてる席に座った。
そしてまたその人が言う。
ものすごくマイペースに。
香夜さんに向かって、にっこりとした表情を浮かべて。
「とりあえず紹介が先だよね。」
文章変です。途中説明多いです。中途半端です。ごめんなさい。次の話ゎできるだけ…。