コノカンジ、コレガ、シュラバ……?
「おーい明斗くん。入っておいで」
「はい」
「……へ?」
「遠くから転校してきた平家明斗です。是非仲良くしてください」
「(え、めっちゃイケメンじゃない?)」
「(アイドルとか?皆テレビで見たことある?)」
「うわああ誰だ美少女デマ流したの!」
「俺達の夢がああ!」
「へ………ぇ?」
女子はこそこそ話、男子は非常に残念がっている。そして1人、夜宵は混乱していた。
(……俺の顔は整っている方なのか?漫画ではいじめに遭う展開!戦闘力を図るにはいい機会だ)
「じゃあ睦羅の隣に座ってくれ」
言われるがまま座席に進むと急に足で妨害してくる生徒が1人。
バシュッ、ボトッ
「あ、ああ足があ!?お、俺の足がぁぁぁぁ!?」
「邪魔したからだろ?」
とする訳にもいかないのでスキルを使って着席をする。
「「「………」」」
一斉に全員が明斗を見た。信じられない顔をして。
「明斗はあとで色々言うとして……お前ら!今日は実習がある。この実習ではダンジョンに入って実際に魔物の討伐をしてもらう。二人一組を作るように。この実習で大手がらをだせば将来は安定。羨ましい限りだな。今回も死なないように頑張れ」
桐ヶ谷が言い終わるなり、二人一組のペアを作り始める生徒。そして俺に群がる女子と夜宵に群がる男子。対話をするのが面倒な雰囲気なので、男子を掻き分けて夜宵に手を差しのべる。
「夜宵。一緒にペアを組まないか?」
「明斗、くん……?勿論。色々聞かせてね?」
「おい転校生!」
「はい」
「なに俺の睦羅ちゃんとってんだよ!」
「俺の、とは?」
なるべく笑顔で質問する明斗に対し、男子生徒がつかみかかる。
「だから!睦羅ちゃんは俺と組みたがってるのになに無理やり決めてんだよ!」
「それはすみません。夜宵、だそうだが?」
「そんなわけないじゃん」
「じゃあ行こうか」
「調子のってんじゃね……」
少々イラつき、殺気を込めた笑顔を向けると急に言葉がつまりだしたようだ。感受系スキルを使い、脳内にその男子生徒が全方向から串刺しにされた想像を押し付ける。
「………あ」
「大丈夫ですか?」
優しく微笑みながら手をさしのべた明斗から逃げ出すようにその男子生徒は廊下へ走っていった。1つ、誤算があるとすれば桐ヶ谷が感受系スキルを持っていたことだろうか。
「明斗くん。少しいい?」
「………はい」
外野から見ると笑顔の転校生に突っかかった不良クズが1人で気が狂った感じ。




