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1-4.

今日は粉砕機が届くし、昨日、テスト稼働したオーブンの様子を見に行く。

ちゃんと、出来ているか不安だが、楽しみでもある。


昨日買った粉砕機が届く時間にもよるが、もしかすると今日は泊まるかもしれない。まあ、仕事をしていないので、自分が困らない準備さえ出来ていれば、誰に気を使うでもない。気楽なものだ。


朝の食事や洗い物、簡単な掃除などの朝のルーティーンを済ますと、しなければならない事はなくなった。

粉砕機が届くまで、読みかけの文庫本を楽しむことにしよう。


粉砕機が届いたのは、ギリギリ午前中、12時の少し前だった。昨日注文したものが、24時間も経たずに手元に届く。

使う側としては確かに便利極まりないが、それを実現させている物流の会社、特に配達員の方々の苦労が察せられる。ありがたい。


届いた粉砕機は想像していたよりは小さかった。L字台車を使って車まで運び、スロープで乗せる事ができた。

あとは別荘に運ぶだけだ。


買うまでに散々悩んだ粉砕機を買ったきっかけは、思いつきの衝動だった。

何事も、段取り準備が最も大事であるのは間違いはないが、時には思い切りも大事だ。


別荘に向かう途中にある中華のファミリーレストランで、ラーちゃん定食を食べる。

ラーメンとチャーハン。炭水化物×炭水化物のエネルギーたっぷりの昼食だ。

どこぞの戦闘民族ではないが、腹が減って力が出ねぇ、なんてならないように久しぶりに本当に腹一杯にして、いざ、別荘に向かった。


別荘に着き、粉砕機を倉庫に設置し、とりあえず何も入れずに動かしてみる。

四角い形の漏斗が上についており、そこに粉砕したい物を入れると、その下のゴリゴリするところで砕き、砕かれたものが下の箱に溜まる仕組みになっている。

モーターの音が結構するが、まあ、人里離れた場所にあるから、騒音は気にしなくていいだろう。

一応、今度、耳栓は買っておこう。


置く場所は裏口辺りに置けなくもないが、ゴミをオーブンに運ぶ時などに邪魔になってはいけない、まあ、ここでいいだろう。


さて、オーブンを見に行こう。


オーブンの扉をおっかなびっくりで触ってみるが、すっかり冷たくなっている。

中を覗くと、昨日設置した肉があったところに、黒い塊がある。しっかり焦げて黒くなっている。


スコップで下から掬い上げて、台車に乗せる。

あぁ、塊肉はダメだ。多分、失敗だ。重みがある。

中までは焼き切れてないだろう。だが、スペアリブの方はかなり軽くなっている。こっちは、いけるんじゃないだろうか。


はやる気持ちを抑えながら、庭に運び、作業用にコンクリートで作った作業場に置いた。

さてご開帳だ。


まずは、塊肉。

鋤をフォークのように使いながら、ナタを軽く振るって焦げをこそいでいく。

何度かそれを繰り返していると、弾力のあるところが出てきた。

やはり失敗だ。焼き切れてない。

続けて焦げたり、カリカリになっている部分を落としきったら、最初の3分の2ほどののサイズがまだ肉だった。よく焼けてはいるが。

だが、だいぶ小さくなった。


多分、薪を足して時間を長くしても周りの焦げ部分だったりが保護になって、ほとんど同じことになるだろう。

焼いては削ってを、あと1回か2回ほど繰り返せば、しっかり焼き切ることはできるだろうが、時間がかかるので、効率がよくない。


まあ、それは後で考えることにして、スペアリブの方だ。

こっちは台車に乗せる時の重さで、焼き切れている感触がした。

再び、鋤をフォーク代わりに押さえ、右手でナタを繰り出す。

元々肉の部分が少ないので塊肉より早く焦げを落とし切る事ができた。

成功だ。台車に乗せた時に、重さで予想はついていたが、肉部分がほぼ全て焼き切れて、骨だけが焼けずに残っている。

軍手をした手で骨を手に取り、擦ってみると肉部分は焦げとなり、骨だけになっていた。


試しに骨を手で折ろうとしたが、薄い骨は折れたが、厚みのある部分は歯が立たなかった。

地面に置いて、ナタの背で叩いても同じことだ。

まあ、これは粉砕機に期待だ。


焼き切れたのと、そうじゃないものの違いは単純に肉の量。

要するに厚みの問題だろう。

塊肉は、かたまりなので。やはり外側かり芯までの距離があったのと、焼き切れた後の外側の部分が盾の役割になって、それ以上中が焼けない状態になってしまったのだ。


スペアリブは大きいと言っても、板状の形をしていたから中まで火が通り、骨だけを残し焼き切れている。

他のものも全て処理してみると、同じ結果になっていた。

多少焼きが弱い強いがあったが、これは置く場所によるものだろう。


ということは、今後、ゴミ処理をするときは、解体の時に、骨から肉をできるだけ削いでから焼けば、骨以外を焼き切る事ができるという事が分かった。

これで、次のステップに進む事ができる。


簡単な話なのだろうが、こうやって実践しながら物事を進めていくのは、楽しい。本当に、楽しいものだ。

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