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2-1.

昔の映画やドラマで、相手にハンカチを押し付けて気絶させて、誘拐するなりする場面があるが、あれは嘘らしい。


大人になって、改めて考えてみると、確かにそうだろうなと思う。


あの場面で使われてる薬品はクロロホルムというのが定説で、調べてみるとわかるが、クロロホルムで意識を失わせるには適切な器具を使って、数分もしくは数時間かけて、肺までしっかりと吸い込ませなければならないらしい。

やった事はないが。


もし、あんなに気軽に人間の意識を失わせられる薬品があるなら、少々高くてもいいから、ドラッグストアにでも置いといて欲しいものだ。


漫画でよくある、首に手刀を当てるのも不可能だ。


多分、イメージとしては脳震盪なのだろうが、それなら鈍器のようなもので、的確に強い力で頭を打つ方が現実的だ。


ただ、そこまでした場合、気絶よりも脳出血や頭蓋骨陥没で、死ぬ方が近くなる。


なので、犯人が気絶した人をどこかに暗い部屋に連れ込み、椅子などに括り付けて、目を覚ました後に、


「目が覚めたかね」


などはできない。


もしくは、何人かの男女が密室に閉じ込められて、順々に自然と目を覚ましていった後、なんやかんやで、


「もうダメ、私たちみんな、殺されちゃうのよ!」


「落ち着け、向こうがそのつもりなら、俺たちはとっくに殺されてる!」


という、定番の流れもあり得ない。


密室にそんな状態で処置もせずに放置してたら、誰も起きないまま、出血多量などで死ぬからだ。


時代劇などである、鳩尾に当身をするのも無理だ。悶絶はするだろうが、悶絶するだけだ。

格闘技でボディで失神するところなど見た事がない。


要するに、都合よく気を失わせる方法などない。

少なくとも、私が調べた限りでは存在しなかった。


あえて言うなら、チョークスリーパーだろう。

頸動脈を締めることで、脳への血液を止めて、気絶させる。


気道を潰して、呼吸をさせないことで、酸欠状態にして、だと数分かかるが、脳に血液を送らないようにすれば、十数秒で気絶させる事ができるらしいし、これに関しては映像で見た事もあるので確かだろう。


だが、私のような素人が、いや、仮に格闘技をやってたとしても、見ず知らずの大の大人にチョークスリーパーをかけて締め落とすなど、よほど実力差がかなりないと難しいだろう。


抵抗されて、逆にこっちが怪我をする可能性もあるし、上手く首にハマらなければ大声を出される可能性もある。


十分に見定めた場所とはいえ、夜の静けさの中に、大きな声が響くと、どこかしらに届いて通報される可能性もある。


なので、私のような素人は出来るだけ音を立てずに、速やかに人間を気絶、もしくは声が出ないように無害化させなければならない。


そこで考えた方法としては、遠隔操作できるバイブを自分のいる場所の反対に設置して、その際は、できるだけ固い何かの上において、音がちゃんと聞こえるようにしなければならない。

そして、標的が通りがかるタイミングで作動。


バイブの音で気を引き、標的が音の出どころを覗き込んだ時に、後ろから棒状スタンガンを組み合わせて作った特製の首錠を嵌めて、スタンガンを作動させてながら抵抗ができないまま、こちらに引き込む。


スタンガンは一瞬で人間を無害化、動けない状態にすることができるが、人によってはすぐに復帰できてしまうらしいので、引き込んだ後も、しっかりと十数秒当て続けて確実に動きを止めなければならない。


標的がぐったりと動かなくなったら、倒れこんだ標的の首の後ろや頭を踏みこんで固定しながら、首錠を引っ張り、しっかりと息の根を止めれば、作業は完成。無害化されたゴミのできあがりだ。


ほら、このように。

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