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初授業に波乱はつきもの? 

 ラブを置いていったことを気付き引き返してきたらなんか

甘いストーリーが始まりそうなんですけど!!

私は急いで声をかける。


「そこの二人もう授業はじまるわよ!!」


別に嫉妬とかじゃなくて完全な善意!

そう私のせいで遅刻したと思われたら気分悪いし、

あの眼鏡の女の子もそう!


「ほ、ほんとだ!!また授業の後にー」


眼鏡の女の子は急いで教室に入る。


「突然名前聞いたの駄目だったかな……でもあんなの初めてだし……」


ラブは彼女に引かれたと思い、少し落ち込んでいたが私は違うと思う。

だって彼女の耳が赤くなっていたのが見えたから……

これが青春ってやつ?

ワクワクしちゃうじゃない!

私恋愛小説とか大好きなのよね!!

でもなんだろう

モヤモヤを少し感じるような……

まさかね。

初めての友達を取られるのが嫌なだけだろう

多分。


 「今日はスライムについて学んでいこうと思います 」


先生が黒板にスライムの絵を描く。 

そのスライムは凄くデフォルメされていてかわいいとすら思える。

実物はあんなんなのに……


「えー」

「スライムなんて勉強するほどの物じゃないでしょー」

「ドラゴンとかもっと強い魔物について教えてくださいよー」


生徒達は先生に反発する。

スライムも一手として使えるというのに

でも彼等の気持ちも分かる。

折角国最大の召喚士学園に入学できたのに学ぶのがスライム。

文句も言いたくなるだろう。


「スライムの事を舐めていますねー? スライムは打撃や銃撃をものともしない柔らかさと伸びることによる射程距離が強みで……」

「でも魔法で一撃ですよね?」


そう

スライムは物理には強いが魔法に弱い。

だから魔法が発達して、杖1本で魔法を使えるようになった今では最弱の生物とも称される生き物だ。


「それは間違った認識です。彼等は攻撃をめったに受けることがないので受けたらすぐ痛みで気絶してしまうのです。だから訓練次第で……」


「でもそれなら強い魔物を訓練した方が効率的ですよね?

そんな弱い魔物を訓練しなくても」


「弱い魔物なんて存在しないんですが、そう言っても皆さん信じないでしょー なら論より証拠ですねー

ラブ君!君が強いスライムを持っていると先輩から聞きましたー だからその子で模擬戦をやりましょー」


「嫌ですけど!?てかショゴちゃんはスライムじゃ!」


ラブは当然嫌がる。

そりゃあそうだ

そのショゴちゃん?とかを呼び出して倒れたばかりなんだからやりたくはないだろう。

先生だって分かっているだろうに

 


「ほーう 転校生はスライムなんかを育てる変わりもんか、いや、それしか呼べないじゃないのか?魔力0の落ちこぼれ君?なんでおまえがこの学校に入れたんだ?コネか?それにスライムなんかに名前なんてつけてんのかよ?ショゴちゃんとかセンスもねぇし」


一人の生徒がラブに絡んでいく。

彼は確かナインブル家の跡取り息子のレイザー……

私とラブに入試で負けた事か、私によく絡んでくるから力で分からせてたやったら絡んでこなくなった。

後から教えてもらったが、

ヤツは強いものには何もせず、弱いものにだけ嫌がらせをしたり奴隷のような子分にするとかいう小さい男らしい。

いい性格してるわ。


「ほらこんなに煽られてるしー 欠席してたことは不問にしますからー」


先生はレイザーを止めようとしない。

それどころか欠席の事すら持ち出した。

この先生もいい性格してる。

どれだけラブの戦いを見たいのか。

これが研究者の性なのだろうか?


「はぁ、そこをつかれると痛いといいますか……はぁ、先生ろくな死に方しませんよ? それにショゴちゃんをセンスないと言われたことも心外だし ぐちょぐちょにしてやりますよ ねぇショゴちゃん」


ラブはため息をつきながら魔方陣を描く。

レイザーもそれを見て魔方陣を書き始める。


「おれをぐちょぐちょにするだと!?舐めやがって!!それなら万が一にも負けたらおまえの彼女を貰うぞ!!あいつはおまえなんかには勿体無い!」


そういって私の方を見て舌舐りをする。

キモ!てか誰が彼女だ!!

てかそんな話生徒にまで広がってるの!?


「彼女?」


「とぼけるな!レラーナだよ!!」


「ちが!!彼女は……言っても信じないだろ?まぁ、負けないからいいけど、ならそっちが負けたら僕とショゴちゃんとレラーナに謝罪するんだ。」

「わかったよ!!土下座でもなんでもしてやるよ!」


勝手に決めるなぁ!!

はぁ、まぁ負けるとは思っていないが

そんなこんなで魔方陣が完成する。

1足先に完成したのはレイザーの方だった。


「こい!ウォーウルフ!!」


ウォーウルフ

B級魔物で鼻のよさと牙の鋭さが特徴の魔物。

魔物図鑑によるとBランクの魔物だったはず。

普通なら一年の入学したての学生がと、驚くだろうが実際周りは驚いている。

ナインブル家の跡取り息子だし、それでも十分すごいんだけど

ラブの読んだあのショゴちゃんと比べるとね……なんというか引き立て役というか……哀れ

そう哀れに思っているとラブの方も完成する。



 ナインブル家

それは名門召喚士の家系だ。

それに俺はナインブル家一の天才と言われていた。

そんな俺が学年4位?

レラーナはまだ分かる。

彼女も名門貴族だし、あの召喚獣を見たら納得したくないがまだ納得はできる。

だが一人は庶民

もう一人は魔力診断が0と表示された男だぞ!?

これは何かの間違いだろう。

ならその間違いを力で正すのみ

間違いを正す。

それが召喚騎士の家系の勤め。

待ってろよレラーナ。

おまえをあの悪から救ってみせる。

スライムよ出てこい

完封してやるとおれは気合いをいれる。

だが召喚陣から出てきたのは、黒髪ロングの女!?

これがスライム!?



 なんかショゴス召喚したら可憐なお姉さんが出てきた件。


「マスター ご命令を」


俺をマスターと呼んでるし

だれぇ!?



 


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