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私と付き合うのは駄目ですけど、あなたに彼女ができるのはもっと駄目ですッ!

【第一章終了まで、毎日17時更新予定】
 高校二年生の春、始まりの日。俺、芝原ナルタカは後輩の女の子、小山内ツツミちゃんに告白された。しかし、俺はそれを、断腸の思いで断った。だって俺には、他に好きな人がいたから。
 ならば先輩も告白してきて欲しい。もし駄目だったら、自分の元に戻ってきてね、とツツミちゃんに言われた俺は、早速同じクラスの好きな人、皐月アヤヤへの告白に踏み切った。こんな俺に告白してくれたツツミちゃんに、誠意を返す為にも。
 そうした俺の一世一代の告白に対する答えが、これだ。

「私と付き合うのは駄目ですけど、あなたに彼女ができるのはもっと駄目ですッ!」

 待って、俺これ理解できない。付き合えないのは解るけど、俺に彼女ができるのも駄目だって? ホワイ、何故?
 とりあえずツツミちゃんに報告に行ったのだが、なんとアヤヤもついてくる。

「……ボク、負けないからね」
「ナルタカさんには意地でも独り身を貫いてもらいますッ!」

 そうして始まったのは、よく解らない戦いだった。
 俺に彼女が出来ないように妨害してくるアヤヤ vs 俺と付き合いたいツツミちゃん。うん、俺にどうしろと?
 こうして、俺の高校二年生の春が始まった。
あとがき
2024/05/25 17:00
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