厨二病をこじらせすぎたら異世界に飛ばされてしまった24歳フリーター。
万が一ランキングに乗るようなことがあれば連載用の作るかもしれないです
俺の名は南部ハヤト(みなべはやと)。24歳のフリーター。 お察しの通り、童貞だ。
なんの取り柄もない俺が、唯一自慢できることと言えば、この神聖なる俺のロングソードを守り続けている事だ。まあ、何から守っているのかは自分でもわかっていない。
そんなことはさておき、俺はたった今、転生を試みる儀式をしようと思っている。
まあ安心してくれたまえ。
いくら厨二病を拗らせているからと言って、さすがに本気で転生ができるなんて思ってはいない。
転生という名の.........自殺ってもんだ。
俺は既に覚悟を決めている。
そして今、これから全てを失うであろう俺が線路の前につったている。
思えば何も無い人生だったな。
両親は俺が4歳の頃に事故で死んだから、顔も、遊んだ記憶すら覚えてないし、その後父方の祖母に引き取ってもらったけど、俺が17の時に病気で死んじゃったし。
あんだけ大口叩いて、
「俺はスターになる!」
って張り切ってたのにな。
死んでも合わす顔ないわ。ばあちゃん。
これ言ったのは17の、ばあちゃんが死ぬ1週間前くらいだったからな。24歳になっても、この発言に恥ずかしくならない自分が惨めになるわ。
でも、、、もうすぐそこに行くからな。母さん、父さん、ばあちゃん。
そして俺は飛び降りた。計画通り轢かれた。
唯一、計画通りと行かなかったことと言えば....
「やっと目が覚めましたか?ご主人様。」
「朝ごはんできてますよッ。旦那様ッ。」
「今日は王子様の誕生会ですよ?色々プレゼントを準備していますからね〜。わ〜た〜し〜の〜王子様〜。」
緑髪の女の子が1人、
空色の髪をした女の子が1人、
黄色の髪をした女の子が1人、
そして皆、俺に話しかけている。
えーとえーとつまりー、、、
俺は自殺に失敗して、異世界に転生してしまって、そして俺は異世界もの特有の主人公補正がかかっているっていうわけか。
漫画の読みすぎか、状況を理解するのに2秒もかからなかった。現実世界では何の役にもたってくれなかった俺の生き様が、初めて役に立った。
「うぅおぉぉっしゃーーーー!!!」
俺は果てしなく喜んだ。それはそれは喜んだ。現実世界での鬱憤を晴らすかのように。
「そんなに喜んでもらえているなんて、、、、私泣いちゃいますよ、ご主人様。」
「喜んでいる姿もかっこいいですよッ。旦那様ッ。」
「誕生会をそんなに楽しみにしていてくれたんですね〜。わ〜た〜し〜の〜王子様〜。」
ッと喜ぶのはまだ早い。
まずは状況の整理からだ。俺は今日誕生日で、この子達から祝ってもらえる。そして、俺の名推理によるとこの子達は俺の事を好いている。
「うぅおぉぉっしゃーーーーーーーー!!!」
ダメだ、感情が抑えきれない。
あ、そういえば、君たち名前はなんて言うの?
一同「なんで忘れちゃうんですかー?そんな忘れっぽい(ご主人様)(旦那様) (王子様)も素敵です。」
緑髪の子が「リンネ」
空色の髪の子が「マリネ」
黄色髪の子が「スズネ」
そう名乗ってくれた。
「と〜り〜あ〜え〜ず〜。もう会の準備は出来ているので早く行きましょう〜。王子様〜。」
そう言ってスズが俺に目隠しをした。
俺はなんの抵抗もなく連れられた。
6つの手が俺の体に触れていることはたしかにわかった。そして俺はニヤニヤが抑えきれない。
目隠しの中で俺は、この俺の神聖なるロングソードに錆がつくのはもうじきなんじゃないかとばかり考えている。もう守ることすら忘れている。
一同「着きましたよ〜ッ。」
目を開けると、そこには現実世界で見たこともないほど大きい建物があった
こ、こ、ここが会場、、な、のか??
「お入りください」
門の前で黒スーツを着た白髪のおじさんが