第六話 武器屋とコボルト
少し短いかもですが、これとこの次で1章[完]、プロローグ挟んで2章スタートです
よし!よく寝たしコボルト狩りでも行くか!
と思ったりもしたけどそう言えば僕は装備なんて何も無いんだった。
てことで装備を買いに行く。
冒険者御用達武具店 「鉄打ちの巣窟」
「らっしゃい!今日はどのような御用で?」
「えと、装備品が欲しいのですが…」
「どんな装備ですかい」
「コボルトを斬ってもある程度は刃こぼれしないもの…でしょうか。」
「なら、これなんかどうだい」
そう言って手渡されたのは長剣。
とても手に馴染む、素人目からするといい剣だった。
「いやぁ、弟子が打った剣でね。買って貰えるとあいつのヤル気にも繋がってこっちとしては有難いんだが…」
「…これを貰うよ。」
「毎度あり!」
「あと、防具も欲しいんだけど…こっちは篭手が欲しいかな」
「おぉ、ならこれなんかどうでさ?」
そう言って手渡されたのは銀色の篭手。
「えと…なんか高そうですけど、僕あんまりお金持ってないんですよね…」
「予算はどんくらいだい?」
「銀貨1枚です。」
「おお、そんだけありゃ充分だよ。ただな、これについては説明する。」
「はい。」
「この篭手はいわゆる"憑き物"だ。」
「憑き物、ですか」
憑き物とは
武器にする素材がモンスターの物で、その素材に元のモンスターの残留魔力や魂が取り憑いており、様々な効力を及ぼすものだ。
「まだ、効果が分かってないんだ。だから安めでいい。」
「じゃあ、いくらでしょうか?」
「2つあわせて…あー…ちょうど銀貨1枚でいいや。」
「おお、なら。ありがとうございます」
「うちを贔屓にしてくれな」
「はーい」
俺はコボルトの発生が確認されている草原へと向かった。
~
「ひゃー、いるいる。」
草原には6匹程のコボルトが確認された。
「大銅貨6枚、か。いいねぇ。」
そう言って買ったばかりのロングソードを構え、剣術(中)を発動させる。
「はあ゛!」
ーー斬ッ!
完全な不意打ち。コボルトの首が落ちる。
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《称号:最速を取得しました》
《職業:剣士から派生し剣術家を取得しました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
いやこれ半端ない…戦闘中いちいちこんなことになるのは半端ないって…!
そう思い、慌ててコボルトの方に向き合う。コボルトはもう目と鼻の先にまで迫っていた。
「やっべ!」
ーー斬ッ!
とりあえず目の前まで迫っていたコボルトを斬る。
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
うるっせぇ!
そう願えば途中でアナウンスは止まった。
忘れていた。アナウンスを止めれることなど、忘れていた。
俺は落ち着き払って残り4匹まで減ったコボルトに見向く。
コボルトは警戒していた。
そのコボルト達を危なげもなく切り伏せる。
コボルトは全部黒い霧へと変化した。
「ふぅ…さて、ステータス確認タァイム」
そう言ってステータスを開く
ーーーウルマーーー
レベル:87 種族:人類種 ランク:1
体力:MAX+1 力:MAX+1 防御:MAX 魔力:A 知力:MAX 俊敏:A+1 幸運:MAX+1
職業:上級剣士+1 JP:1220
スキル:類まれなる運勢 JP使用軽減(微) 剣術(大) 剛腕 逃げ足 見切り(0/5) 先読み(0/5) ステータス看破 SP:11160
祝福:経験値千倍、JP十倍、SP十倍
整理ステータス(17)new
ーーーーーーーーー
…ん?ちょっと待て。ツッコミどころが多すぎる。
まずひとつ…レベル上がりすぎじゃね?…と思ったけどよく考えたら俺コボルト六千体倒した時と同じ経験値貰ってるんだった。解決!
とりあえずランクアップしとくか。
ーーーウルマーーー
レベル:1 種族:人類種 ランク:2
体力:F+2 力:F+2 防御:F+1 魔力:A 知力:F+1 俊敏:A+1 幸運:F+2
職業:上級剣士+1 JP:1220
スキル:類まれなる運勢 JP使用軽減(微) 剣術(大) 剛腕 逃げ足 見切り 先読み ステータス看破 SP:10880
祝福:経験値千倍、JP十倍、SP十倍
整理ステータス(17)
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おし、ランク2。で、増えた整理ステータスのみ表示とかできるかな?
ーーー整理ステータスーーー
職業
・剣術家
・剣闘士
・騎士
・見習い狩人
称号
・最速
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おぉ~色々増えてるな。称号はよく分からんが、剣士の派生職業が3つにレベルアップでの取得が1つか?
だけどレベルアップで取得できる職業が少なくねぇか?…考えてもしょうがないか
とりあえず剣士を最大まで上げよう。
ーードドドドドドト
ん?なんだ?
そう思い、背後を振り返るとそこには…
コボルトの大群がいた。
あと1話ですぜ!