第二話 レベリングと会合
ひゃあ
俺は現れたステータスを見て思わず口に出す。
「チートっぽいな、これ…」
そう、パッと見チートなのである。なんだ?経験値千倍って。あれでしょ?普通の人が一日修行した分で俺は千日分でしょ?すっごい。
JP十倍とSP十倍もだな。普通の人なら1レベル上がる事に1しかJPは上がらない。SPは十だ。それの10倍…本当にチートだ。
しかし、職業は無しか。ま、当たり前だな。俺無職だし。
スキルは…類まれなる運勢、か。上げてみようかな。
《類まれなる運勢のレベルを上げますか?YES/NO》
類まれなる運勢の部分をタップすればこれが出た。ふむふむ…
頭の中で消費するSPの量を聞いたところ
《必要なSPは10ポイントです。》
俺はそれを確認し、YESを押す。
ま、これは今はこれぐらいでいいでしょ。
そう思い、徐に近くに落ちていた石を拾った。
《職業:採取人を取得しました。》
は?これだけで?
いや、よく考えたら石一個拾っただけで1000個拾ったようなものか…なら変でもない…のか?
職業は簡単には変えられないので、職業を選択することはしない。
さて、とりあえずここから出るか。そう思い、振り返るとそこには小さな蜘蛛がいた。
その蜘蛛が脇目も降らずこっちに飛び掛ってくる。
俺は思わず手に持っていた石を蜘蛛に向かって投げた。
すると、ぐちゃ…と嫌な音を立てて蜘蛛は黒い霧へと変わった。どうやら運良く倒せたらしい。
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《職業:見習い剣士を取得しました》
《職業:見習い魔法使いを取得しました》
《称号:早熟を取得しました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《職業:見習い魔物使いを取得しました》
《職業:見習い神官を取得しました》
《称号スキル:スキル持ち越しを取得しました》
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
けたたましいレベルアップ音声。頭が割れるかと思った…しかし、こんな簡単にレベルが上がったのか。
何個かの職業も手に入れることが出来た。
さて、どんなもんかな。
ーーーウルマーーー
レベル:17 称号:転生者 早熟 種族:人類種
体力:F→D 力:E→D 防御:F→E 魔力:F→D 知力:D→B 俊敏:E→C 幸運:D→A
職業:無し 取得可能職業:見習い剣士、見習い魔法使い、見習い魔物使い、見習い神官 JP:40→170
スキル:類まれなる運勢(1/5) スキル持ち越し SP:400→1690
祝福:経験値千倍、JP十倍、SP十倍
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ほおん…結構上がったな。てか幸運の上がり幅が半端ない。スキル持ち越しってのはなんだ?
《職業を変更してもスキルを無くすことなく変更することが出来る》
お、なら…俺はステータスを操作する。
ーーーウルマーーー
レベル:17 称号:転生者 早熟 種族:人類種
体力:D 力:D 防御:E 魔力:D 知力:B 俊敏:C 幸運:A
職業:見習い神官 取得可能職業:見習い剣士、見習い魔法使い、見習い魔物使い、見習い神官 JP:170
スキル:類まれなる運勢(1/5) スキル持ち越し JP使用軽減(微)(0/10) SP:1690
祝福:経験値千倍、JP十倍、SP十倍
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こうなった。よしよし。
見習い神官をつけた理由はこうだ。この職業が進化し、神官となった時、職業変更というスキルが手に入る。このスキルは自由に人の職業を変更することが可能で、スキルレベルによって変えることのできる職業は変わるが、まぁSPならあるし行けるだろう。
そうと決まればレベルを上げなければならない。
見習い神官のレベルは普通に戦闘でも上がる。
通常だと見習い神官はステータスに補正がかからないため戦闘に向いておらず、魔法の熟練度の上昇によってレベルを上げていくため、魔法も覚えてないのに見習い神官になどなったら人生終わり…と言われるほどだったっけ。
ま、俺はそこそこステータスも高いし問題ないかな。
そんなことを考えていると、背後に気配が迫る。
恐る恐る振り向いてみると…そこには巨大な蜘蛛がいた。
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛(⃔ *`꒳´ * )⃕↝