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  作者: 尚文産商堂
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第九話

今度は地下鉄のような通路を通り、器械がたくさんある部屋へと出る。

扉がなかったのは、そもそもそれを作ることを考えていなかったからだろう。

「この地球には、大円に複数の穴があけられています。昔の人類が、私が生まれるよりも前に作った地下鉄のための穴です。リニアモーターカーが今も走り続けることができます。地球の保守点検のために、私が今は役立てています」

主調整室なのだろう。

地球のほとんどすべての地域が一目で分かるようにモニターがあった。

このモニターは、スイッチ一つで他のいろんなこともわかるようになっているらしく、画面脇に、今の画面の説明が書かれていた。

「大気汚染濃度、無し」

「設定限界値未満、ということです」

Teroがいちいち説明をしてくる。

ずっと一人、だったのかもしれない。

俺の前に何人か来ているといったが、もしも帰ったとしたら噂になっていることだろう。

その噂を聞かなかったということは、ここで死んだということになる。

ならばなぜ、彼らは死んだのか。

「悪種生物濃度…?」

ふと、たくさんあるスイッチの中で、あるものが気になった。

「ああ、今はありませんが、複数の世界大戦が行われた結果、大量の生物兵器ができあがりました。これらを処理する際に、私が改めて設定をしたものです」

「ふうん」

その説明を受けて、俺は手をひっこめる。

放射能濃度や、生物密度など、それこそ多種多様な指標が見れるようになっているようだった。

「あなたはこちらの部屋をお使いください。客間として作ったのですが、使う前に誰もいなくなってしまったので……」

「ああ、ありがとうございます」

そういって、俺は主調整室から出された。

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