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第十四話
マイクロロボットらも設定にかなり時間がかかるようで、その間俺は地球の人類の痕跡を見て回ることにした。
大円状に通っている地下鉄があると言われたが、それよりも歩いて見て回りたかった。
誰もいないこの大地を。
ならお気をつけて、とTeroが言って、迷子にならないようにということで、俺の腰ぐらいのロボットをお供につけてくれた。
「晩御飯は地球中央標準時で午後6時の予定です」
昔でいうところのグリニッジ標準時というものだというのは、後で知ったことだ。
「行ってきます」
今はとりあえず、まるで母親のように心配をしてくれているTeroがうれしかった。




