03 天国
ああ、なんだか顔に柔らかいものが当たって……気持ちいい。なんだこれ……
顔面に接触しているものを確認しようとゆっくりと目を開けた。ん、なんだこれ……真っ暗だ。
目の前に存在する柔らかいなにかの更に上から金髪の女の子が顔を覗かせた。その子の動作に連動するように目の前のなにかがゆらゆら動く。
「あ、起きたみたいだよぉ!雫ちゃぁん!」
「やっと起きたか。コラコラその"うしちち"をどかしてやらないとそいつ死ぬんじゃないの?」
僕は今ようやく理解した、目の前のなにかの正体に。こ、ここここここれはッ!?もしや、いや正真正銘間違いなく……、
おっぱいだ。
そして僕の頭の後ろで枕になってるのはお膝だ、この半端ない柔らかさ……なんてこった、ここは天国かなにかか……僕は死んだのか?
そんなことはもはやどうでもいい、今は1分1秒無駄にしてはいけない。僕の頭に顔面に全神経を集中させるんだ、この幸せを忘れてしまわぬように……。
テンテンテレレン♪回復した、何がとは言わない、ナニが元気になったのだ。
「えぇ、そぉなのぉ!?死んだら大変だよぉ!よいしょっと」
おいおいおいおいおいおい、待ってくれどかないでっ!行かないでえーー!これからだってのにぃ、あとちょっとだけだから1分だけ、いや10分、1時間!そんなこと言わず一生僕のそばにいてくれ!
そんな僕の心の声も届かずおっぱいは無常にも天へと登っていく。ひぐっ….…おっぱい……
というかどこだここは……、どこか教室の床の上みたいだ。気絶させられここに連れてこられたのか?見渡すと春時雨雫こと自称生徒会長さんが高級感のある背もたれの高い肘掛付きの椅子に座っており、さっきの金髪おっぱい美少女がなにやら怯えてる。他にもマッチョでガタイのいい女子と他に3名ほど女子生徒がこの教室にいた、なんだやはり天国か。
「ひぇぇ……この人笑いながら泣いてますぅ」
「こんのっ変態がぁぁああ!!」
笑いながら泣いているんじゃない、おっぱいの柔らかさを思い出しその尊さと幸せの記憶を噛み締めているんだ。
会長が鬼の形相で殴りかかってくる、やばい逃げないと身体を移動しようとする。って、体が動かない……?よく自分の体を見てみると手を含めて体と足が縛られており身動きが全く取れない、おまけに口にはギャグボールが装着されていた……。いや、まじか。
会長の右ストレートを顔面にくらい、声にならない(ギャグボール咥えてるから声にならない)叫びをあげた。
「ふごぉ…ッ」
確かに自分はM気質があるが、まだ若いんだ新しい快感を覚えさせないで欲しい。
折檻が終わり会長が話しをはじめた。
「この金髪デカちちは副生徒会長の天雪由夏だ。他の生徒は生徒会幹部といった感じで、まあ自己紹介なんかどうでもいいんだ、さっさと本題に入ろう。」
由夏さんがニコニコ僕に笑顔を振りまいてくれている、金髪ふさふさツインテールに大きな胸と痩せすぎてない肉付きのよい体……この子に膝枕、もといおっぱいと膝枕のサンドイッチ……ぐふッ、よだれが。てかギャグボールの所為でよだれ垂れ流し状態なんだが。
会長がひと呼吸置いて話を続けた。
「単刀直入に聞こうか、お前はどっち側?佐藤波風」
「ふごぉ?」
なにを言っているのか理解ができない、というかギャグボールの所為で喋れない。どっち側だって?MかSかってことか?仮に僕がSと言えばこのギャグボール外してくれるんだろうか。まあ僕Mなんですけど。
「男側か女側か、どっちかってことよ。」
……。この人なにを言っているんだ?
「男側?」
頷く。すると会長の蹴りが僕の鳩尾めがけ飛んできた。
「ふごぉ……ッ」
「女側?」
首を横に振る。またも蹴りが炸裂
「ふごぉぉおおッッッ…………。」……なんだが少し気持ちよくなってきた。
とてもナチュラルに蹴りを入れられたが、男側か女側かってどういう意味だ?僕は正真正銘男だし女の子になりたいとか朝起きたら女の子になってた!?とか憧れるけど男として性を授かったのだ、そこは男として男であることに誇りを持って生きていきたい信念があるのだ。
「よぉするにぃ!あなたの周りに私達が良いかぁ、むさい男達が良いかぁってコトだよっ!」
由夏さんというか由夏様が僕の体にくっついてお胸を当てながらキラキラした目で聞いてくる。
「 コッチがいーい?」
僕は思いっきり首を縦に振っていた。ああ、おっぱいは偉大である
「だってぇ!雫ちゃん!」
「うわあ……、まあいいわ。こっち側ってことならその格好はおかしいわね。」
汚物を見るような目で見られそう言われた。
って、え?いやいやいや……え?
「脱がせろ。」
「ふごぉぉおおおおおおお!?!?!?」
力の強い生徒会幹部の皆さんに強引に着替えさせられ学校指定のセーラー服を着た手と足がまだ縛られギャグボールもまだ装着している変態が出来上がった。これは酷い……。
「なかなか似合ってるじゃないクッ、はっはっは、す、すごくいい感じ!クッふふふっ……」
「冴えない顔はどうしようもないけどぉ、それもまたいい味出してるじゃん!ふふふッ……」
ちょっと雫会長に由夏さんまで……、笑い過ぎですって。しかもまだ喋れない……。
「このままブツもちょんぎってしまいましょう。」
「ふごっ!?」おいおいおいおい、まさかブツって……
「そぉだねぇ、邪魔だもんねぇ?」
そう言いながら僕のブツが撫でられる、ちょっ!いや、由夏さん?そんな満面の笑顔で聞かれても……って僕のエクスカリバー頼むから鞘に収まれ!
「確か獣医志望の奴がいたわね?今どこにいるかわかる?」
おいおい待て待て何故獣だし、ボクニンゲン
「男はみんな獣だもんねぇ!」
ちょっと由夏さん!?そんなニコニコと言うことじゃないよね?可愛いですけど!
「そう、今いないみたいね。」
ホッ……助かったー
「面倒くさいからハサミでいっか」
「ふごごごごごご!!」
いや、待て待て!ダメだろう死ぬ死ぬ死ぬ、まじで!?やばいだろこの人
体が抑えつけられて完全に身動きの取れない状況、ブツに刃が触れようとした




