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第壱話 ー 其の四

今回は特に短い。

「えっ?まだ帰ってない……?」


遙音の家から電話がかかって来た。遙音のお母さんがひどく慌てて話している。


「……おばさんは家にいてください」


深いことなんて考えられなかった。気づけば、既に家を出ていた。












月明かりに照らされた夜。街の街灯が幾つか悠太を照らすが、その弱々しい光がより一層不安にさせる。


夜。この世界においてそれは、地獄、墓場と言ったものと対して変わりはしない。呪鬼に溢れた世界の中、外へ赴くのは自殺行為に等しい。


「どこだ……!?」


悠太は夜の街を駆ける。

彼に呪鬼に立ち向かえる力など持ち合わせているはずがない。

じゃあなぜ?そこに理屈的な理由など存在しない。見つけなければ。救わなければ。連れ戻さなければ。もう一度、会わなければ。

ただ、それだけの話。


「ーーーーー!!」


途端に感じたのは異様な気配。ただ言えるのは気味が悪い。


「……呪鬼」


言葉で表現できない。ただ言えるのは化け物。暗闇で姿ははっきり認識できないが、一目でそれは人に属するものではないと分かる。

仮面のようなものを付けていて、顔はわからない。いや、そもそも顔などあるのだろうか?


「-----」

「……っ!」


声を発さぬまま襲いかかってくる。その動きはただの人が成せるものではない。

死。それをすぐそこに感じた、その時だった。


加速(スピルド)


ふと現れた人影。


「-----」

「なっ……!?」


その影は呪鬼を突き刺し、呪鬼は光の粒子となって昇華する。

呪鬼は確かにただの銃弾や、剣で傷つけることはできる。だが、それは有効ではない。ただの武器のダメージはすぐに修復される。そもそも、たかが人間が呪鬼の身体能力に敵うことがまずない。

とどのつまり、一撃で呪鬼を滅することができるものなど限られている。


「お…前……」


だが悠太には、それ以上に衝撃に唖然することが目の前にあった。


「まさか……」


見間違えるわけがない。聞き間違えるわけがない。その姿、その声。馴染み深いものであった。


「……玲」

「悠太、あなた馬鹿なの?」


五十嵐 玲。遙音と同じく、悠太が守りたい人だった。

少しずつ用語説明していこうと思います。

本文中でも説明するかもしれませんが、先取りで。


【呪鬼】


突如現れた人外の化け物。その詳細は未だ不明な点が多く、常に情報を集めている。

現在分かっている点として、

・呪鬼は夜にしか活動しない。これは、意図して夜にしか活動しないのか、そうしかできないのか。定かではない。

・並みの武器が通用しない。ある程度のダメージを与えることは可能だが、特殊な力(呪鬼や罪人が持つ力)でない限り、すぐに回復する。


後々、情報は追加されていきます。

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