第壱話 ー 其の拾
とあるゲームのBGM聞いて、厨二力を高みながら書いてます。
ヒントは、「アニメ化する……かも?」。
そのためなんか似てるところが現れるかもしれませんが、こちらは意図して書いたつもりはなく、無意識の領域で書き記されたものだと思います。そこのあたり、ご了承ください。
まだ小さい頃。物心がついて、自分の立場が分かるようになった頃。既に彼は罪人だった。
幼くとも彼は戦士だった。周りには大人もいる中、数少ない子供が悠太だった。
よく思い出してみると、すぐ横には玲がいる。つまりそれは、彼ら二人は幼い頃から夜に舞う戦奴であったということ。
一体何処だろうか?なにかの施設、たくさんの子供がいる。人間にはない夥しい雰囲気を放っていることから皆が罪人なのだろう。とするとここは、幼い戦士を育てる場所なのだろうか。
時たまに大人たちに混じって、少年たちは夜の街に繰り出す。その瞬間に狩る者であり、同時に狩られる者でもある。それは至極簡単なこと。力が及ばなければ、鬼を狩るべくして生み出された子らも、鬼に喰われる餌に過ぎない。
少年は無我夢中に両の手に持った剣を振るう。それは、同年代と比較するのも馬鹿ばかしく、一部の大人たちとも肩を並べるほどだった。要するに天才であった。早い段階で見出されたその力は、時を重ね、鬼の魂を斬り伏せる度により高みへと進んでいった。
だが、どれだけの才を有していても、それを誇るとは限らない。少年は、戦うことに自らの生きる意味を見出し、そこに快楽を求めるように狂ってはいない。ましてや、鬼を絶やすことに優越感を覚え、人の為なのだと使命感を燃やし戦うような英雄でも聖人でもない。
理由は1つ。その年に見合った簡単な感情。
怖いのだ。
本来ならば、こんなに早く死を身近に感じることはないだろう。誰かが死ぬといった第三者的なものではなく、自分が死ぬという当事者的なもの。
常に死を隣に住まわせ、いずれこの場所を死に奪われるのではと、狂い果てた子供も少なくない。そんな子供たちも恐怖の象徴であった。
あんなふうになりたくない。
決して前向きなものではなく、ただ自分が死ぬのは嫌だから、ただその二刀を振るった。
なぜ逃げないのか?子供たちはただ、毎日を生きるのが精一杯だった。何もしていない時は、ひたすらに身体を休めた。逃げるという選択肢は生まれない。
それに、子供のほとんどが身寄りをなくした者。元より他に行く当てもない。選択肢など最初からない。
じゃあなぜ、彼は罪人になったのか?
その理由までは、その瞳に映らなかった。
「……そうか」
全てではない。全てではないが、必要最低限のことは理解した。
肝心な部分は欠けたまま。何故覚えていないのか?何故罪人になったのか?ぼやけたままのその記憶の景色。当然、満足できるものではない。
だが、
「つまりは……そういうことだろ?」
自分は無関係でいたいだとか、赤の他人でいたいだとか、所詮絵空事だったと。既に関係者だったというのに、まるで道化だ。
ただ、都合いい展開に甘えていただけで、結局のところ逃れることは出来なかったという、実に厳しい現実。
知らなかった。忘れていた。それは単なる言い訳の域を超えず、罪人であるということは、鬼を殺してきたと言うのと同様に、少なからず人を殺してきたということ。
自分の罪を忘れることが、何よりも一番の罪。鬼を狩るために人を殺すなど、例え仕方なくとも許されるものではない。
「俺は……」
誰を殺したのか?どれだけ殺したのか?
忘れてしまった。忘れてしまったから、もう忘れてはいけない。これ以上、命を冒涜してはいけない。
どの命にも価値がある。重みがある。物語がある。何とも違う輝きがある。
それを狩ってまで戦場で狩人と成ると決めたのだ。なら、今、今こそこの力、使わないでいつ使うと?
「罪人だ……」
振るえ。俺が本来手にしていた力を。
思い出せ。あの感触を。
溢れさせろ。目の前に仇はいる。
「出来ることはよく分かった。要は、お前を…」
「ん?」
記憶の中で見た二刀流の自分。それを頭の中で描き、そして具現する。
「殺せるってことだ」
「ーーーっ!?」
刹那ーー
「はぁぁぁぁぁっ!!」
双刀構えた戦士は、役目を思い出し、久方ぶりに駆けた。
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