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終わらない夜

作者: 懸時哀斗

キャンプと称し、田舎に遊びに来た高校生4人と保護者1人。

初めこそ和やかな空気の中過ごしていた5人だったが、

村人と出会い、だんだんと空気がおかしく感じられ・・・


とりあえずこの場所から立ち去ることを考え、動き出そうとする和希。

しかし周りは快諾せず、結衣だけが・・・

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 呼吸が乱れる。息を吸うのもしんどい。


「はぁ、はぁ・・・くそっ」

 それでも動き続けないといけない。早くここから逃げないと、結衣と過ごす未来のためにも今は走らないと、


「はぁ・・・はぁ・・うっ!?」

 畦道の途中で人影を見つけ、身構える。

 たしかパンチよりもキックのほうが威力があるんだよな、と思いを馳せたところでその人影から声がかかる


「かずくん・・・?」

 肩から力が抜ける。この声は間違いなく結衣だ。そうだ、確かにこのあたりでおちあうことになってた気がする。


「結衣か、よかった。いくぞ」

「うん・・・よかった・・・」

 たどたどしい足取りで結衣がついてくる。

 こんな恐怖の中だ。だれだってそうだろう。俺だって先刻まで恐怖に押し潰されそうだった。今は結衣がいるから自分が何とかしないとという思いがあるからどうにかはなってはいるが、今も会ってなかったらどうなっていたかわからない。

 そう思い走り続けていた和希だったが、自分の考えが間違えていたことを思い知らされる。

 隠されていた月が雲間から再び顔を覗かせたその時に、


「はぁ、はぁ・・・はぁ・・・・・・ぐぷっっ

 走りすぎて気持ち悪くなったか、少しだけ休もうか、

 そう言おうとした和希の目に赤いものが映る。


「ゆ・・・い?」

 その声に答えるかのように結衣の口から多量の血が吐き出される。


「結衣っっっっ!!」


 和希はすぐそばに一軒、納屋があるのを目の端にとらえる。そして崩れ落ちた結衣の身体を運び、中に寝かせる。


「結衣っ! 結衣・・・?」

 結衣は目を開け、和希と目を合わせないように真上を見上げたまま答える。


「よかった・・・ごめんね。」

「・・・?」

「私達はあなたを疑っていた。この私も含めた全員があなたを疑っていた。でも、かずくんじゃなかった。 ・・・それに。それに、私はかずくんより先に逝ける。かずくんが死ぬのを見なくてもいい。それがね。すこしだけ、嬉しいの・・・」


 そこまで口にしたところで、結衣は和希と目を、合わせる。

 次の言葉を少しだけためらい、それでも告げる時はよどみがないように。


「犯人は沙織だった。もう、間違いな・い・・・」

 そしてもうほとんど自由に動かない腕を動かし、拳銃を取り出す。


「こ、れ・・・あと・。・・1発しか入って・・・ないけ・・れど・・・・でき、れ・・・・ば・私は・・・・・これい

 それ以上、言葉を言わせるわけにはいかなかった。和希は結衣に口づけ、その手から銃をとり、心臓のある辺りにつけ・・・・・・・・・




 その音は、今までで一番重く。その衝撃は、世界を滅ぼしたんじゃないか

 そう思った


「うん、わかってるよ」

 和希はもう動かなくなった結衣の身体を数秒見つめ、呟き、その納屋を後にした。

 行先はもといた場所


「ああ、わかってるさ」

 暗闇を見据え、もう一度吐き出し、走る。






「和希っ!?」

 走る和希を焦った声が引き止める。あれは・・・小屋の上か。


「裕太、クロは沙織だっ! どこにいる!?」

 怒鳴り、周囲を探る。


「沙織なら。お前の真後ろに」

 え、と呆けたような声。そのささやきを辛うじて聞き取り、和希は無意識に上体をひねる。

 激痛は左足。太腿に灼熱の・・・


 銃で撃たれた? 何かで刺された?

 一瞬そう考え、それでも動きを止めるわけにはいかないと、痛みを殺し脚を動かす。

 その疾走は追うものから追われるものへ。

 止まるわけにはいかない。たとえ一時的に追われているとしても、それでも最後は沙織をっ


「裕太っ! 後ろから回り込めっ!」

「えっ、、いや・・・ああ・・・・・ああっ、わかった」

 裕太もためらっていられる事態ではないと気付く。

 一拍遅れて2人に追走する。牽制のために銃を振りかざすが、銃弾が残り少ないのだろう、撃つことはなく、またそれが和希の目にすら見てとれてしまっている。

 和希を追う沙織、それを追う裕太の構図ができ、3つの人影がそのまま真夜中の田舎路をひた進む。


 1、2kmほど走っただろうか。その終焉は廃校になった学校の校庭。

 和希には知る由もなかったが、そこは元々和希をおびき出し捕えようとした場所。つまり、そこには


「洋介さん、沙織がっ、そうでしたっ!!」

 裕太の悲鳴にも似た叫びの直後、

 沙織の両足がライフルにより撃ち抜かれる。


「すべての可能性を疑ってはいたが、沙織ねぇ・・・ かくれんぼは終わりってことかい?」

 体育用具の入っていた倉庫だろうか、その上から男が飛び降り、3人に近づく。


「うるさいっ! 私はわかったんだ! 想いだけじゃ何もできない、何も救われないってっ! 今のほうが幸せなんだってっ! きっと裕太も! お兄ちゃんもそう思うから! だから!」

 これまで一言もしゃべらなかった沙織が暴れだす。

 そういえば沙織は洋介さんが嫌いだったな。もしかしたらこの悲劇はそこに原因があったのかもしれない。それに気付かなかった俺が悪かったんだろうか。けど。それでも結衣を苦しめることはなかっただろう?

 心の中で妹、沙織に問いかけたつもりだったが、いつからか言葉が漏れているのに気付いたのは沙織の返事があったからだ。


「大丈夫だよ、お兄ちゃん。私たちは何度でも生き返るんだ。うん。私も、結衣さんも、そしてお兄ちゃんもね」

 何を言ってるんだ、そう言おうとしてふと視線が沙織の両足に向かう。何の傷跡もない、ついさっきライフルで撃たれたはずのその両足を・・・


「な・・・?」


 洋介と裕太もそれに気づき、そして視線は和希の背後へと移る。



 和希の耳元に懐かしい吐息が感じられ、首筋に何か暖かいものを感じた。

 俺・・は・・・・・・







 夜はまだ終わらない






勢いだけで書きました第1弾!


全く話が分からないまま始まり、全く話が分からないまま終わりましたw


前書きの補足でさえ、小説を書いた後の補足にすぎないという・・・



いったいなんだったんだ?

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