○○○かと思った・・・
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MATOBA 's said _
一度でいいから空を飛んでみたいと思った事はないだろうか?
まあ、科学が発達した今日、金さえ有れば飛行機やヘリ等で飛べるっちゃ飛べるが・・・。
俺が言いたいのはそんなことじゃない。もっと、こう、あれだ。自力的な力でだ。
大人になるに連れ、そんな意欲もなくなって行ったが、俺は今の『状況』を見て一言。
「ジ○リか、畜生」
「はい? 何か仰いましたか? 善路様」
そう言って、話しかけて来たのは一匹の亀だ。俺は、ソイツの背中に乗って、空を飛んでいる。
・・・OK、俺の頭は正常だ。狂っちゃいない。
その証拠に、体中に受ける、穏やかな風圧と、高度五十メートル程からなる、一帯の風景が目に入りっぱなしだ。
「い、いえ。独り言です、お気になさらず」
どうでもいいから、前見て飛んでくれ・・・、とは言えず、俺はその亀からの問に敬語で返した。
因に、彼は本物の亀だ。別に『亀』と言う名の人間ではない。
博麗のヤツの独り言のあと、沼から出て来て、今は俺を甲羅の上に乗せ、空を飛んでいる。
・・・自分が何言ってるのか、分からなくなって来た。幻想卿ってのは、もう、何と言うか・・・はぁ~。
「そうですか。てっきり御加減でも悪いのかと。杞憂でしたな、はははっ」
いや、本音はがっつり怖いからな! 俺、命綱も無しで空飛んでるからな! あと、おたくの甲羅、地味にスベりやすいからなぁぁぁぁぁ!!
「はぁ、どうも。ところで、自分達は何処へ向かっているのですか?」
取り敢えず、俺は甲羅の端を70キロの握力を全力で駆使して掴み、何気無い質問をしてみた。
前は見て飛んでほしいが、黙ったままでいられると、妙にいたたまれない気持ちになる。
我が儘なのは分かっているが、人間なんてそんなもんだ。
「あぁ、善路様は外来人でしたね。我々はこれから『人里』に向かいます。安全な場所なので安心してください」
「ヒトザト、ですか?」
「左様です」
・・・この亀、博麗より話がスムーズに進むぞ。 優秀だな。
いや、博麗がブッ飛んでるだけか。
それは兎も角、俺は彼の話に少し違和感を感じた。
その原因は・・・
「あの・・・、お名前はゲンさんでよろしいですか?」
「えぇ、構いませんよ」
「では、ゲンさん。質問なのですが、なぜ『里』ではなく『人里』と言ったのです?」
特に深い意味はなかった。観光案内のねーちゃんに、観光地の特産品を聞く程度の感覚。
だが、亀・・・ゲンさんは、「ふむ」と呟き、押し黙る。別に無視されている風ではなく、頭の中を整理しているのだろう。
そのせいか、飛行が若干蛇行気味になっている。・・・怖ぇ。
「何処から話していいやら・・・。善路様、この幻想卿と外の世界。この二つの世界の大きな相違点は何か分かりますか?」
俺はその問に、博麗が放った、むそーてんせー・・・だっけ? いや、むそーれんせー、か? まぁどうでもいいや、とにかくそんな感じのデカイ光弾を思い出した。
「魔方的な力場が存在する、ですか?」
俺の答えに、ゲンさんはフルフルと首を横に振る。
『No 』ってか? しかし、こんなイカシタ世界だ。俺の世界との違いなんて、腐るほどありそうだ。
「降参です。正解は?」
「この世界の主導権は人間ではなく、妖怪が握っている・・・と言うことです」
「・・・はい?」
意図せず、俺の口から、えらく低い声が出る。
俺が最初に遭遇した妖怪ども。奴等は俺を補食しようとしていたらしい。 もしかすると、この世界人間達は・・・
「ご心配なく。この世界なりの秩序のもと、ちゃんと人間は保護されております」
俺の心中を察したのか、ゲンさんは少しおどけた様な声色で話しかけて来たのは。
・・・しかし、人間が「保護」されてる、ねぇ。
随分とまた舐められたものだ。
外の世界へ出て、人間と勝負してみるか?
こっちは地球を30回ぶっ壊して釣りが出る程の核兵器もってんだぜ?
って、変な対抗意識燃やしている場合じゃないな。
「ゲンさん、この世界のこと、もっと教えて下さい」
どうやら、それなりにヤバい場所だってのは理解した。だったら予備知識無しはキツい。とにかく情報だ。情報がほしい。
「それは構いませんが、少し問題が」
「はい? と、言いますと?」
「いやはや、実は私、霊夢様が空を飛べる様になってから、隠居してた身でして。こうして人様を乗せて飛ぶのは久方ぶりなのです」
「はぁ、そうですか。で、問題とは?」
「端的に言うとですね・・・、無茶苦茶疲れました」
「落ちる前に、休憩しましょう!!!!! さぁ、早く!」




