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3/24

○○○かと思った・・・

・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・


 MATOBA 's said _


 一度でいいから空を飛んでみたいと思った事はないだろうか?

 まあ、科学が発達した今日、金さえ有れば飛行機やヘリ等で飛べるっちゃ飛べるが・・・。

 俺が言いたいのはそんなことじゃない。もっと、こう、あれだ。自力的な力でだ。

  大人になるに連れ、そんな意欲もなくなって行ったが、俺は今の『状況』を見て一言。

 「ジ○リか、畜生」

 「はい? 何か仰いましたか? 善路様」

 そう言って、話しかけて来たのは一匹の亀だ。俺は、ソイツの背中に乗って、空を飛んでいる。 

 ・・・OK、俺の頭は正常だ。狂っちゃいない。

 その証拠に、体中に受ける、穏やかな風圧と、高度五十メートル程からなる、一帯の風景が目に入りっぱなしだ。

 「い、いえ。独り言です、お気になさらず」

 どうでもいいから、前見て飛んでくれ・・・、とは言えず、俺はその亀からの問に敬語で返した。

 因に、彼は本物の亀だ。別に『亀』と言う名の人間ではない。

 博麗のヤツの独り言のあと、沼から出て来て、今は俺を甲羅の上に乗せ、空を飛んでいる。

 ・・・自分が何言ってるのか、分からなくなって来た。幻想卿ってのは、もう、何と言うか・・・はぁ~。

 「そうですか。てっきり御加減でも悪いのかと。杞憂でしたな、はははっ」

 いや、本音はがっつり怖いからな! 俺、命綱も無しで空飛んでるからな! あと、おたくの甲羅、地味にスベりやすいからなぁぁぁぁぁ!! 

 「はぁ、どうも。ところで、自分達は何処へ向かっているのですか?」

 取り敢えず、俺は甲羅の端を70キロの握力を全力で駆使して掴み、何気無い質問をしてみた。

 前は見て飛んでほしいが、黙ったままでいられると、妙にいたたまれない気持ちになる。

 我が儘なのは分かっているが、人間なんてそんなもんだ。

 「あぁ、善路様は外来人でしたね。我々はこれから『人里』に向かいます。安全な場所なので安心してください」

 「ヒトザト、ですか?」

 「左様です」

 ・・・この亀、博麗より話がスムーズに進むぞ。 優秀だな。

 いや、博麗がブッ飛んでるだけか。

 それは兎も角、俺は彼の話に少し違和感を感じた。

 その原因は・・・

 「あの・・・、お名前はゲンさんでよろしいですか?」

 「えぇ、構いませんよ」

 「では、ゲンさん。質問なのですが、なぜ『里』ではなく『人里』と言ったのです?」

 特に深い意味はなかった。観光案内のねーちゃんに、観光地の特産品を聞く程度の感覚。

 だが、亀・・・ゲンさんは、「ふむ」と呟き、押し黙る。別に無視されている風ではなく、頭の中を整理しているのだろう。

 そのせいか、飛行が若干蛇行気味になっている。・・・怖ぇ。

 「何処から話していいやら・・・。善路様、この幻想卿と外の世界。この二つの世界の大きな相違点は何か分かりますか?」

 俺はその問に、博麗が放った、むそーてんせー・・・だっけ? いや、むそーれんせー、か? まぁどうでもいいや、とにかくそんな感じのデカイ光弾を思い出した。

「魔方的な力場が存在する、ですか?」

 俺の答えに、ゲンさんはフルフルと首を横に振る。

 『No 』ってか? しかし、こんなイカシタ世界だ。俺の世界との違いなんて、腐るほどありそうだ。

 「降参です。正解は?」

 「この世界の主導権は人間ではなく、妖怪が握っている・・・と言うことです」

 「・・・はい?」

 意図せず、俺の口から、えらく低い声が出る。 

 俺が最初に遭遇した妖怪ども。奴等は俺を補食しようとしていたらしい。 もしかすると、この世界人間達は・・・


「ご心配なく。この世界なりの秩序のもと、ちゃんと人間は保護されております」

 俺の心中を察したのか、ゲンさんは少しおどけた様な声色で話しかけて来たのは。

 ・・・しかし、人間が「保護」されてる、ねぇ。

 随分とまた舐められたものだ。

 外の世界へ出て、人間と勝負してみるか?

 こっちは地球を30回ぶっ壊して釣りが出る程の核兵器(ちから)もってんだぜ?

 って、変な対抗意識燃やしている場合じゃないな。

 「ゲンさん、この世界のこと、もっと教えて下さい」

 どうやら、それなりにヤバい場所だってのは理解した。だったら予備知識無しはキツい。とにかく情報だ。情報がほしい。

 「それは構いませんが、少し問題が」

 「はい? と、言いますと?」

 「いやはや、実は私、霊夢様が空を飛べる様になってから、隠居してた身でして。こうして人様を乗せて飛ぶのは久方ぶりなのです」

 「はぁ、そうですか。で、問題とは?」

 「端的に言うとですね・・・、無茶苦茶疲れました」 

 「落ちる前に、休憩しましょう!!!!! さぁ、早く!」

 

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