憤怒の滅殺
この戦いのために初めて手に取った大剣は、案外自分の扱いやすいものだった。長年使い古した長刀は、どこか自分の満足いくものでは無かった…。
ただ初めて使った武器がそれだったから、なんとなく使ってみた…そんな理由だった。
軽い剣は切れ味が悪く、自分の満足いくほどの威力はない…でも、この大剣ならーー
「あ゛ぁぁぁあっ!」
「っ!」
激しい互いの大剣同士の打ち合い。付け加えアオイの大剣に付属されたバレットの銃声が鳴り響く。両者引けを取らない攻防に、疲れは見えない。
「オラオラオラオラオラァ!」
もはや力任せのガリアの攻撃は、今のアオイにとってなんの苦もなく受け止め、かわしていく……
「かわすだけか!そんな事で俺が止まるとでも思ってんのかァ!」
ガリアが大剣を大きく振りかぶり、思いきり振り下ろす。
「うっーー」
それを受け止めたアオイが小さく唸るが、ガリアは構わず足元目掛けて大剣を薙ぐ。
アオイは飛躍する事でそれをかわし、上段から銃口を向ける。
「無駄だっ!」
「!」
ガリアの左手が、アオイの銃口を塞ぐ。それに気がついた時、既にアオイはトリガーを引いた後だった……
「…終わりだな」
爆発の後、二人の姿は爆風に飲まれていった




