捌き…抜刀
一歩一歩歩む毎に足の痛みが引いていくような気がする…と同時に血が滲み出す。自分の元に歩み寄るアオイを血に手を付きながら訝しめに睨みつけるガリヤは信じられないという顔をしていた。
「流石は戦乙女。その戦意だけは褒めてやる。でもな、世の中そんなもんで上手くいくほど、よく出来てねぇんだぜ!」
手に持った長刀の刀身をアオイ目掛けて振りかざす。一見無抵抗のアオイは小太刀で遮り……
「!」
ガリヤの長刀の軌跡が歪む。アオイ目掛けて振りかざしていたはずが、アオイを避けるように空を切っていた。
目の前には、小太刀を逆手に持ったアオイの姿…何が起こったのか理解できない。
「……っ!」
何度も、何度も何度も何度も何度も切りつける……しかし、決まって自分の長刀は思いもしない場所に到達しているのだ。目には見えない何かが、自分の攻撃を遮っている…そう実感したのは今になってからだ。
「……」
無言で自分を睨みつけるアオイを前に、背筋が凍る思いを一瞬覚えた。
「てめぇ……何を」
「さぁ……それはあなたが自分で見つける事ですよ」
「くっ……」
勝負の展開が大きく変わる……以前の戦乙女の噂では聞かなかった話だ。彼女をこんなにしたのは…考えなくてもわかるあいつの存在だ……。
「さぁまだ始まったばかりですよ?このまま私に降参するか、あなたの体力が尽きるまで攻撃が当たらないか……選んで下さい」




