待つが如し
「おい……」
「ん?何だ?」
ニノが何故か怪訝そうな顔をしてハクリに問いかける。ハクリは目の前にあるツバメとツバキの光景を眺めていた。
即座に要請したツバメとツバキによって、ハクリとアオイでは対処しきれない若年層の幼い子供達の相談相手が補充できた。そして今その真っ只中である…………はずなのだがーー
「ほらほらこっちよ!はやくはやく!」
「これはこうして…こうすれば……ほら!」
ツバメは元気に走り回り、ツバキは何やら縫い物を教えている……ニノが苛立つのも無理はなかった……のかな?
「何じゃねぇよ!この有様はなんだ!お前が連れてきたのはこいつらの遊び相手か!?」
「うるせぇないちいち騒ぐなよ。いいじゃん皆楽しそうなんだし……お前ってあれか?人の楽しみを奪う自分優先系男子か?」
「んな事言ってんじゃねぇ!お前があの二人呼ぶ理由と現段階が食い違ってるって言ってんだよ!」
「まぁまぁいいじゃんニノ。ガキ共も楽しそうなんだし。特に気にすることでもないだろ」
シルフが気楽にそう言うと、ニノは諦めたようにため息をこぼした。
「まぁまぁ待てよ。あの二人の役割はもう始まってるんだ…待つが如し待つが如し」
「意味わかんねぇよ……ったく」
ぷいっとハクリに背を向ける。どうやらご立腹らしい。
そうは言われてもあの二人のやり方はこうなのだから仕方ない。内心でそう呟きながら、ハクリはアオイの元へと向かった。




