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If 〜もしもの話〜ミルと地獄の猛特訓その5
「おきろー!」
「はっ!ここはどこ?私は誰?」
「……その分じゃ大丈夫そうだね。おじいちゃんなんて言い出した時には命の危機を感じたよ」
「…俺そんなこと言ってたの?」
確かにおじいちゃんが夢に出てきたのは覚えている。というかあの時の自分はおそろしい考えを持っていたなと、今更ながら悪寒が背筋に走った。
「ふぅ…心配したんだよ?魔法の発動に失敗したんだからね」
「ごめん…次から気をつける」
「そうだね…まぁ今日はおしまい。続きは明日だね」
「明日か……」
「何かあったの?」
「いや、そこまで大事じゃないから別に切り捨てても構わない」
「それはだめだよ。誰かと約束してるんなら尚更だよ」
ミルの訴えにハクリはため息をこぼす。そこまで重要なことではないし、別に行かなくてもいいのだが……
「あ、なら今日行くか」
「今日?今から?」
「うん。まだ間に合いそうだし」
「そう……ならいいんじゃない?」
「ミルも一緒に来るか?」
「うんそうだね……え?」




