2度目の捜索……意思を固めて
「今回の対象は全く調べがついていない。各個人チームを組んでそれぞれ捜索にあたってくれ。俺達情報班の仕事は対象の発見、そして改心だ…ツバメとツバキ、俺とアオイさんで行動……解散」
ハクリの指示通り、指定されたチームの元行動を開始する。皆先程までの考えを改めての開始だった。
ユアは必ず戻ってきてくれる。皆がそう心に誓い、願った上で作戦を開始したのだった。
「…本当にいいんですね?」
「ユアは必ず戻って来てくれる。俺達はユアが戻ってきても大丈夫なように体制を整えておかないとな」
ニッと笑って自分の余裕さを表すハクリを見て、アオイは微笑する。それは安心した様な、ハクリを慰めるような笑みで、アオイ自身すら分からなかった。
「私は隊長に従います。隊長の思うままに、私に指示してください」
「ありがとうアオイさん。俺も頑張らなくちゃな」
「とりあえずどこを探しますか?闇雲というのは効率が悪いと思いますが……」
アオイの問いかけに、ハクリは頭を悩ませる。たしかにこの広い街中を闇雲に探すのは骨が折れる。かと言ってこれといって良作がある訳では無い。さてどうしたものか……
「……これといって考えがないのなら、私に考えがあります」
思い悩むハクリを前に、アオイがそう告げた




