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If.七種目の召喚者(イレギュラー)  作者: 石原レノ
全てが変わる日…変えようと誓った日
182/313

3人1組

「ツバキちゃん…ツバメちゃん……」

「私達が来たからにはもう大丈夫よ!」

「ご心配をかけてごめんなさいです。私たちはこの通り大丈夫です」

既に自身の精霊を武装し、戦闘準備は万端のふたり。その顔を見て安心したのか、不意に涙が頬を伝った。

「良かった…本当に良かった……」

「ほら、泣いている暇なんてないわよ!ツバメとツバキがいるんだから!」

「そ、それに…まだ終わってませんよ?」

励まされたユアは流れる涙を拭き取り、意を決したように表情を正した。自分の中の不安が取り去られ、いつも以上にやる気に満ちている。

「……そうだね。まだ終わってないもんね」

矢筒から矢を抜き取り、弓を引く。同時に鉤爪、大剣を構えたツバメとツバキ。それを目の当たりにしたシャーマックは、未だ不敵な笑みを浮かべている。

「ひひひのひー。雑魚が何体集まろうと、所詮僕のてきじゃあないんだぁよぉねぇwwwさてさてさてさて?今度はどんなおままごとがくるのかぁなぁねぇ?」

「…いくよ、ツバキ!」

「はいです!」

シャーマック目掛けて駆け抜ける2人。それを後方から支援するのは勿論ユアの役目だ。

「第一矢…放て!」

「無理無理無理無理!さっきも言ったけど君たちじゃ無理だっての!」

余裕満々のシャーマックがそう告げる。しかし、ツバキとツバメは進んだ。ユアの放った矢よりも……早く…駆け抜けていった。

「とおりゃあ!」

「えいっ!」

「んお!」

ツバメの鉤爪、ツバキの大剣がシャーマックの魔法陣と接触する。両サイドからの攻撃により、シャーマックは二つの魔法陣を展開させた……これだけでも二重詠唱(ダブルスペル)である。

「ほらね?言ったでしょう!所詮君たちはーー」

胸に響く衝撃と鈍い音、その直前にこみ上げる血が混じった吐瀉物……。ユアの矢が、シャーマックの胸に突き刺さっていた。

「……これで終わり…。あなたの命もあとわずか…」

漆黒の髪を纏ったユアが、静かにそう告げた。

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