150/313
イヨ、搜索
「つまり、その子は突然隊長の前から消えた……と?」
「あぁ。本当に一瞬だった。間違いなく魔法が絡んでいる」
「ピンポイントでその子だけを狙ったということは……」
「特攻部隊の可能性が高い」
駆けつけた隊員達の緊張が高まる。事は迅速に対応しなければならない。ハクリ達の中では保護対象にあたるイヨが攫われてしまったのだ。フィーレには心配をかけないように対応をしてなんとか誤魔化したが、いつまで持つかは分からない。そんな意味でも早くこの問題を解決する必要がある。
「その魔法陣を確認した結果、大体の位置は予測できました。早速向かいますか?」
「当たり前だ。皆構わないな?」
「もっちろん!私は隊長の言うことならなんでも聞いちゃうんだから!」
「わ、私も大丈夫…です」
「よし、行こう隊長」
そして、ハクリ達は駆け出す。イヨを救いに……。




