出発!
「隊長、出発の準備が整いました」
「そうか…それよりもさ、本当にこれで行くのか?」
思わず指さししてソレを指摘するハクリ。
「はい。こっちの方が比較的安全に目的地まで向かえますから」
「いや…でもさ、これってーー」
「うわぁすっごぉい!これ何何!?本当に私達これで行くの!?」
やや顔が青くなっているハクリに対し、ツバメは思い思いに昂っている。ツバキも頬を赤く染め、どこか浮ついている様だった。
「す、すごい…こんなのがあるだなんて」
「…何でお前達はそうテンションMAXサンダーなんだよ…」
「さて、時間も時間ですし乗り込みましょう
」
「わーい!私一番乗りぃ!」
「あ、ツバメちゃんずるいです!」
次々とソレに乗り込む隊員達。隊長であるハクリはその前に立ち尽くし、呆然としていた。それは、ある心の病気を持っている者にはきついものであり、ある意味ここにしかないものであり、落ちたりしたらひとたまりもない……そう、それはーー
「俺ヘリコプター無理なんだけどっ!」
現在心中に思っている思い思いの言葉を放つハクリ。高所恐怖症の何が悪い!
「…何を言っているのですか隊長。これに乗らなければ相当の時間がかかるのです。隊長1人の苦手で変更はできません」
……それを言われては何も言い返せない。
「え、隊長これ乗れないの?こんなに楽しいのに…」
「本当です…」
何だこの痛々しい目線は…ヘリコプターに乗れない事はこんなに恥ずかしい事なのか…?
隊員から蔑まれるような目線を受け、救済目当てでユアに目線を向けると…
「早く乗ろ!隊長!」
余裕どころか楽しんでいるユアがそんな事をハクリに言い放ち、ハクリはヘリコプターに乗り込むハメになった。




