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If.七種目の召喚者(イレギュラー)  作者: 石原レノ
全てが変わる日…変えようと誓った日
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その実態…

対全種族反対主義(アンドロイド)。表では無差別に人を殺し回る恐るべき脅威と伝えられている。しかし、それは間違った知識だ。

ハクリが訪れた世界では、様々な種族が助け合いながら暮らしている……なのに、今まで種族同士の反乱や戦争が1度たりとも起こったことがない……なぜか?

簡潔に言えば、ある組織がそういう思想を持つものを殺しているからだ。

思想を持つものがいなければ、行動に移すものは当然いないわけで、そうやってこの世界の平和は保たれてきた。

そして、それを行っているのが対全種族反対主義(アンドロイド)である。

殺害した人物はデータ化され、この施設で足りないパーツを補われた(のち)、人間として兵器利用される。

つまり、人間でありながら人間ではない者達が、対全種族反対主義(アンドロイド)の総員であり、リランはそれを従えている長という事だ。

機巧族(ギラグティ)と呼ばれる種族に生まれ変わった者達は、それぞれ武装技術(ウェポンスキル)というものを身につけ、世界に駆り出されていく…というのが対全種族反対主義(アンドロイド)……もといAIPという組織の全てである。

「……はぁ」

全ての真相を知ったハクリは、設けられた自室のベッドに横たわる。

まさかルリがそういう存在だったとは…という考えより、AIPの活動方針の全てを知ってしまい、どう対応したものかと思い悩んでいた。

「ハクリ…入るよ?」

確認を入れたリランが、ハクリの部屋へ入室する。

「君の所属するチームが決まったから案内するよ。付いてきて」

「…俺は人殺しなんかしないからな」

「大丈夫。君が受け持つチームは主に情報を得るためのチームだから」

受け持つ……という言葉にハクリは不審感を覚える。

「ちょっと待ってくれ…俺が受け持つってのは…まさかとは思うがーー」

ハクリがそう問いかけると、リランは不敵な笑みを浮かべる。

「もちろん。君がそのチームの隊長となるんだよ」

「……っ!」

ここでいくら突っ込んだ所で、リランという男は揺るがない。いちいち突っ込まない事にする。

「さ、ここが君のチームの部屋だ。後は任せたよ…ハクリ隊長」

「……」

リランと別れ、ハクリは一人扉の前で立ち止まる。

皆を守るために仕方が無いとはいえ、過激派組織の一員となる日が来るとは考えた事が無かった。

これからどんな事が起こるのか…それは定かではないが、今を進まなければきりがない。

そう思いながら扉を開けた。

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