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零の魔法  作者: 龍虎
プロローグ
2/18

登校前

基本、一人称で進みます

2090年 4月 2日 7時20分 とある人物の寝室


「ふぁ~~よく寝たな」

 俺はそんなことを呟きながら目を覚ました。天気は快晴、目覚めもいいし、新しい高校生活もいいものになりそうな気がする。

 

 ベッドの横にあるこぢんまりとした机から俺はMCT(Magic Control Terminal)を手に取り、装着した。大雑把に言うとMCTとは魔法行使を補助するものだ。

 形はメガネのようなウェアラブルコンピュータの外見をしていた。実際にMCTはメガネ型ウェアラブルコンピュータ(スマホのメガネVer)と同じ機能も有している。

 

 MCTを起動すると、予定のカレンダーに『9時から入学式』と表示された。そう、俺は今日高校に入学するのだ。その高校とは『国立第2等魔法士育成学園』という読んで字の如く、魔法士を育成するために出来た高校だ。

 これでも俺は(はじめ)家という魔法士で知らない人は居ないと言えるほどの血族の直系。魔法士になるのは当然だ。それに俺はやりたいこともあるしな。そんなことを思っているとコンコンコン、心地よいノックの音が聞こえる。いつも通り、安永さんが来たのだろう


「どうぞ~~」 

果困かいんさま、朝ごはんが出来ました」

「毎度のことながら、ナイスタイミングだね」

「お褒めに預かり光栄です。どうぞ」

 

 安永さんは家政婦だ。といっても、母が壊滅的に料理下手なのを補うために来ているので、料理を作るかスケジュール管理しかしていない。ちなみに彼女は魔法士で、元軍人なのに美人である。

 机に着いた。机には我が妹、(はじめ) 佳織(かおり)が座っている。アイツここに来るの早いな。偶然というかなんと言うか、アイツも中一になろうというところだ。

 妹は現時点、X粒子の量(魔法力のようなもの)が多いので羨ましい限りである。


「よう、早起きだな」

「お兄ちゃん、早起きは三文の徳って言ってね?早起きは良いことなの」

「ま、私はお兄ちゃんよりも早く呼ばれただけなんだけど!」


 テヘ、とベタなポーズを妹がとった。あざとい上にそれが重い。妹は確かにかわいいのだろうが、なまじ妹なので全く嬉しくない・・・・・・

 3日に一回のペースでこんな感じのことをやるのでうんざりしている。なので、辞めてと切実に思った。

 ただ、安永さんが作った朝食は美味しかった。特に味噌汁が絶品なんだよな。ダシと味噌、豆腐の甘みのバランスが絶妙なのだ。俺は良いような悪いような気持ちで家を出た

 

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