ご主人の帰宅
この話は何も考えてません。ストーリー展開も前後の脈絡も一考慮してません。その場のノリと勢いだけで書いています。
ピクッ。
わいの耳は超ビンカンさんやでえ。
少しの物音でも聞き逃さん。
わいはむむーっと背伸びをすると、寝心地の良い毛布から出て、とててててと玄関へと向かった。
そして、すちょんとお座りすると、ぴんっと背筋を伸ばしてスタンバイや。
前足舐め舐めし、それで顔を拭ったら準備万端。
そしたらカウントダウン開始やで。
さん。
にー。
いち。
ハイ。
ガチャガチャ。
キイ…。
玄関の鍵が開き、ドアを開けて入って来たんは。
「おお、ハニー! ただいまー」
ご存じわいのご主人や。
「なあー」
おかえりなさいやでえ。
きちんと返事をしてお迎えのご挨拶や。
わいはええ子やさかい、きちんと出来まっせ。
そしてそのままご主人の足にスリスリや。
ほらほらご主人。
わいの出迎え、今日も完璧でっしゃろ。
心置きなく褒めてくれてかまへんで?
「ああああ、もももももーう! 何でマイハニーはこんな可愛いかな!」
おわえ!
興奮したようなご主人にぐいっと脇を捕まれ、そのまま抱き上げられたわ。
「本当に可愛い可愛いほんっと可愛い。俺のことずっと玄関で待ってるなんて何ていじらしい!」
いやずっとは待ってへんがな。
「なーって鳴き声もすっごく可愛い可愛い~! このおっさん臭い顔とのギャップがこれまたいい!」
おっさん臭いが余計ですがな。
「スリスリスリスリしてくる所なんか、もーちょーぜつかーわーいーいー!」
いやご主人、現時点でわいの顔にご主人の顔スリスリしてはるんはご主人の方やで。
てかご主人、そないにスリスリスリスリスリスリスリスリされたら、もう。
「ほんと、可愛すぎて可愛すぎてマイスイートハニーが可愛すぎて可愛すぎるー!!!!!」
わかたわ。
もうこれ以上ないほどようわかったで、そろそろ勘弁な。
ご主人のわいへの愛が深いんはごっつありがたいんやけどな、そろそろ落ちついてんか。
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ……。
あ、あかん。
摩擦で熱持ってきたわ。
わい、ええかげんハゲてまうで……。
なのでとても書きやすいですが、書ききったらそこで終了、になるかと。どこまでいくか、どうか最後までお付き合いお願い致します。