に
「何がいいかなーお金のない世界とか?」
いや、それのび◯がやって失敗してるから
「それはお金がいらない世界でしょ。こっちはそもそもの存在がない世界。みんなで手を取り合って助け合おう」
お前、石川と手つなげんの?
「無理、絶対嫌、この案却下。石川と助け合うくらいなら君と心中する」
俺を巻き込まずに一人でやれ
「天才美少女が一緒に死んでくれるんだ、本望でしょ」
告白されてんの俺
「そうそう告白ー、嘘告白ー」
けっ!非リアをからかうんじゃねぇ
あ、みんながみんなリア充な世界ってどうよ?
「んー、それ男女の人口が必ず同じじゃないとダメだよね。イレギュラーが起きて余ったら、超絶ぼっちの完成だよ?」
くっそー、それは辛すぎる!じゃあ、もう俺が超モテる世界!
「却下。君がモテるなんて許さない」
ひどい!一度はモテたいと思うのが人ってもんだろ!
「私モテるから思ったことない」
クソが
「僻むな僻むな凡人よ。そんなモテモテのかわい子ちゃんが幼馴染なんて君は幸運だよ」
うっせー、死ね!
「……私、シネって言葉嫌い」
ご、ごめん
「……人が死なない世界」
へ?
「人に寿命がなくて、怪我も病気もすぐ治っちゃって、自分がもういいかなって時に死ねるの。どうかな」
人口爆発で大地が埋まるな
「新しい生命なんてどうでもいいよ、私達が幸せならそれで」
子供ができないってことか
「うん」
それは駄目だろ。生物としておかしい
「えーいいじゃん、生物に出来ることならそれは異常じゃないんだよ。できるように設定されてるならやっていいってことでしょ」
それでも、俺はやだなそんな世界。気持ち悪いよ
「なら、君と私だけでいい」
……お前ちょっとおかしいぞ。らしくない。若いんだから、寿命なんてまだ先のこと怖がんなって
「らしくなくないよ!私は君と生きていきたいの!私の望む形で、私と君が幸せに暮らしていける世界でずっと笑っていたいの!子供が欲しいならそれも可能だよ!ここなら、どんな願いも叶えてみせるよ!だから、お願い……」
ここなら?
「あ……」
そうか……そういうことか
「……」
ここは、この世界は
すでに、お前の作り出したもしもの世界なのか