全国探険士業協同組合連合会発行『平成二十一年度版 探険の基礎知識』より
参考資料みたいなもの。読み飛ばし可。
探険士【Explorer】
一 探険士業法に基づいて設置されたモノリス影響圏内での活動に関する国家資格。平成二十一年現在、一級、準一級、二級の三等級に分かれ、それぞれの等級に応じて活動及び武装の権限が設定されている。
二 一の資格の保有者及び当該業務の従事者。
モノリス【MONOLITH】
一 建築、彫刻に用いる一枚岩。
二 昭和六十年九月十日(モノリスの日)に世界八ヶ所に突如出現した巨大柱状物体の正式名称(同年十月二日に正式発表)。「三」項に由来する。現在、日本国(神奈川県)、アメリカ合衆国(テキサス州)、ロシア連邦(レニングラード州)、中華人民共和国(四川省)、ドイツ連邦共和国(ノルトライン=ヴェストファーレン州)、オーストラリア連邦(クイーンズランド州)、ブラジル連邦共和国(サンパウロ州)、ソマリア(バイドア市)の八ヶ所に存在が確認されている。モノリスの主な作用としては、「モノリス影響圏の形成及び維持」、「モノリス影響圏内での一時的若しくは永続的超能力現象発生」、「モノリス影響圏内に存在する生物及びモノリス影響圏外に存在する人間の超能力覚醒促進」、「モノリス影響圏内に存在する無生物への超能力的性質付与」、「モノリス影響圏内に存在する生物の胚の変異誘発」等が推測されている。
三 スタンリー・キューブリック監督作品「2001年宇宙の旅」及びアーサー・C・クラークの同名の小説シリーズに登場する巨大な黒い石柱または石板。地球外知的生命の道具であり、人類の進化の促進やその度合の判定、人類の絶滅等の機能を有する。「二」項の命名の由来とされる。
モノリスによる変異【Mutation by the MONOLITH】
モノリス、モノリスによる変異体、モノリスの影響を受けた物質等を変異原とする突然変異。単に「変異」、「モノリス変異」、「MM」とも。通常の変異との違いは、変異に規則性が見られない点、変異に際限が見られない点、変異が多くの場合環境への適応や機能強化を促進するものである点、超能力抵抗によって誘発阻止及び進行抑制が可能である点などが挙げられる。なお、モノリス影響圏産出物等を利用した身体機能強化処置等による身体機能の強化はこれに含まれない。
超能力【PSI】
人間の力では通常不可能とされるようなことができる能力。広義の超能力は、念動(Psychokinesis / Telekinesis)、治癒(Healing)、超感覚的知覚(Extra Sensory Perception)、精神感応(Telepathy)、直感(Intuition)、超能力抑制(Active Anti PSI)、超能力抵抗(Passive Anti PSI)の七種に大別されるが、後三者は程度の差はあれあらゆる精神が普遍的に有している機能であるため、狭義には前四者のみを超能力と呼ぶ。この種の能力を有していると主張する者はモノリス出現以前から少なからず存在したが、客観的立証の成功例の登場はモノリス出現以後のことであるため、超能力が生物本来のものであるかモノリス由来のものであるかを巡る論争が続いている。