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窮屈な幸せ(不本意かつ不幸せ)

間が空いてしまいました。

異世界も書かなくてはならぬのに!


総一郎たちは軽自動車を手に入れ、高速道路を走っていた。


「暑いわね・・・総一郎、もっと、スペース作りなさいよ」


「無茶言うなよ…」


彼らは9人(全員、大人料金)・・・・全員が一台に乗っていた。

横沢は車の後ろを開け、荷物を置くところに中島、幸田と乗っていた。


狩野が運転して助手席には葵が乗っている。

他の女は後部座席に乗っている。え?総一郎?


「総一郎めぇ」

背後から横沢の悔しがる声が聞こえた。

総一郎は後部座席に座っていた。葵がじゃんけんで優勝したので一人、助手席に乗る権利を手に入れたのであった。

それも狭いのでぎゅうぎゅう詰めできつい。

「ちょっと、くっつかないでよ」

美月が言った。


「いやいや、限界まで端までよってますよ」

「うっさいわよ。変態!」


「何を言うんだ!変態だなんて・・・・紳士といえ!」

「そ~いちろ~?」

葵の声が聞こえてきた。


すると拳が総一郎に向かって飛んできた。

「うぁた!イタイ、ちょっま。待ってくれ!」

こんな事があっても車は進む。


放置車両にさえ気をつければ普段は出せないようなスピードで走れた。

狩野さんは運転も上手でかなり万能だと思う。

すると車がパーキングエリアに停まった。


ドアを開け、総一郎は転がるようにして外へ出る。

すると葵が出てくる。そして、美月に向って言う。総一郎に関節技を掛けながら。

「次は・・・・席を代わって」


「いだだだだ。」

「ああ、いいわよ。仲がいいわね」

美月が言った。この言葉で少しは葵の機嫌がよくなったようだ。


仲がいい?どう見ても強制だろ!

心の中でシャウトをする。



その間にも当初の目的であるガソリンの補給を狩野さんたちは行っていた。

「総一郎・・・触ったのは本当・・・・?」


「いや、嘘だからね。変な所、触ってないからね!」

弁解を始める。いや、そうしないと彼女はご立腹だよ。

その時、横沢が建物の方を睨む。


「・・・・・人か?」

「へ?人?どこ?」

「あの建物の中だ。」


そっちを見るが特に人影は見えない。構造上、横に長いのでゾンビが居たらすぐに見つかるだろう。

こう、厚みが薄いから。


しかし、人がいるかもしれないとなると調べないとな。

ということで総一郎はガソリンの補給を待つ。


ガソリンの補給さえすれば人が居ても居なくてもよい。しかし、もし、人が居るならばもう一台、車が手に入るかもしれない。

そうすれば、あの人口密度高!地帯からは抜け出せる。

すぐに補給は終了した。

なので皆で(中島さんは残して)建物へと向った。


中には土産物を中心に沢山の商品があった。

「視野を広く保て」

幸田さんが言った。


店内の電気は勿論、点いていなかった。

このような光景を見る機会は普通ないだろう。不謹慎だがこういうのも良いと思う。


美月が土産物の食品を品定めをするような目で見る。

そして、お菓子の煎餅を取る。

「美味しいかしら?」

「ん~、ま、不味くはないと思うよ」

篠崎が答えた。


「じゃ、食べてみる」

美月はそう言って、袋を開けて、中身を口に入れた。

すると舌を出した。


「どうしたの?」

篠崎が聞く。

「ひゃ、ひゃらい」


総一郎は美月が落した袋を見てみる。

「ハハハ、おい、コレ、激辛煎餅だってよ」

軽く、馬鹿にしたりもしてみると美月は涙目になりながらも睨んできた。

フフフ、愛いやつめ。


その時、何かが奥で走って行くのが見えた。

それは紛れもない人影であった。


狩野さんの方を叩き、無言で向こうに行ってみることを伝える。

すると援護するとジェスチャーされた。

総一郎はグロックを構え、足音を出さないように歩く。


心臓が高鳴る。


その人影は端でうずくまっていた。妙な音がした。



総一郎は声を掛けようとしたら振り向いた。

絶句した。


顔が真っ赤に染まっていた。

それが顔から出ているのではなく。返り血のようなイメージを受けた。

よく見ると、壁には体の半分以上の肉がなくなり、白骨が見えている。


総一郎は発砲をした。

先手必勝と言う奴だ。


心臓の部分は狙わない。こんなところからはオサラバするので頭より狙いずらい、細かいところは狙わなかった。

皆はそれで状況を理解したのか外へ出る。

ここで囲まれたら厄介だ。


総一郎は入り口に駆けて行くが三体のゾンビが最寄の入り口に出現する。

タイミングわる!

しかし、文句を言う相手もいないので元来た入り口まで戻ろうとするが其方にもゾンビが来た。


どちらかを強行突破するしかなくなった。

考えるとすぐに答えは出た。


戦わない。

逃げるが勝ちというやつだ。

そもそも、出入り口というものなどと考えるから逃げ道を塞がれる。

ま、このようなところ限定の技だが。

グロックをあるところに向けた。

窓である。というか壁がガラス張りである。


そこを割って出ようということだ。

そもそも、入らなくてもよかったのではとも思ったが考えるより先に行動だ。

一発、撃ち込んで、窓にダメージを与える。


そして、窓に突進をして外へ出る。

ゲームの主人公のように銃なんか使わないでも割れたらいと思うが無理です。

そもそも、どうやってるのだろうか。


しかもガラスで顔を切ってしまった。

頬から血が流れる。


そのまま、走って車へ向う。

その途中、派手に転んでしまう。

石とかに躓いたわけでもなかったがしかし、それでアクシデントが起こった。


「嘘だろ・・・・」

左足を挫いてしまった。正確にはそのせいで転んでしまった。


なんとか、立ち上がり、左足を引きずるようにして車へ向う。

狩野さんは車を目の前まで移動させようとしたがゾンビも目の前に迫ってきていた。


あ、終わったと思った。

明らかに間に合わない。

総一郎は頑張って走った。

何とか、ゾンビと同じ速度で移動することが出来ていた。


振り向くとゾンビはドンドン、迫ってきていた。それも一体ではなかった。

総一郎はグロックを撃った。

先頭のゾンビが倒れた。


それに躓き、倒れるゾンビも出てくる。

「ハハハ!バーカ、バーカ!!!」

最後になるかもしれないので罵声を浴びせておく。


ついにマガジンを撃ちつくしてゾンビを妨げる手段は消えた。

てかさっさと車、来てくれよ!

総一郎は自棄になり、叫ぶ。


「バーカ!バーカ!」

もうぶっちゃけ、泣きそうだ。ゾンビの方を向いて、叫ぶ。

その時、エンジン音が近づいてくる。


「何この音」

振り向くと車が突撃していた。此方に向かって。

「やばっ!」


総一郎は足の痛みに耐え、場所を移動して車の走ってくるライン上から外れる。

すると車はそのまま、速度を加速してゾンビたちへぶつかった。

まるでボーリングのピンのようにゾンビは飛んでいったり倒れたりした。


「た、たすかったのか?」

「総一郎!早く乗れ!」

葵が出てきて車に乗せてくれる。


「す、すまん」

「・・・・気にしないで」


葵の顔がかなり心配してくれていたようだったが急に怪しく光った。

「コレ・・・で逃げられない」

捕まったその後はずっと、くっ付かれて暑くて仕方がなかった。




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