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テロリスト篇―――裏切り

― テロリスト ゾンビ発生、初日 ―



「あと、十分後にWO2ポイント、行動開始です。」


「ん~、わかった」


メガネの男がPCを扱いながら言う。それに若い黒髪の男が答える。


「WO8、行動を開始しました。モニターBに映します。」


モニターBなるところに駅の構内の映像が映し出される。

男が数人、トランクを白線の内側に置いた。

男達の中の一人が線路に飛び降りた。そして、倒れこんだ。


すると人が集まってくる。

トランクから煙のようなものが吹き出てくる。


それは集まった人々を包み込んだ。

そして、電車が走ってきた。

「何やってんだ!」「誰か、助けろよ」「逃げろ!」


などと十人十色の声が上がった。

そのまま、男は轢かれた。

悲鳴が上がる。


人が更に集まってくる。

そのまま、警官が来るまで野次馬は集まってくる。駅員が近づかないように規制を始める。

すると先ほどの男達は注射器を取り出した。

そのまま、腕に打つ。


男達に変化が現れる。

顔が真っ赤に紅潮したと思えばそのまま、白くなった。

正真正銘のゾンビであった。


人々はコレを見て、異常者かと思ったのか距離を取るものもいればソレを心配して開放しようとする人がいた。

助けようとした人はコレが間違えている選択だとは夢にも思わなかっただろう。

ゾンビはその人たちに噛み付いた。


「モニターCにOV6の状況を繋ぎます。」


メガネの男が言う。


「うん、しっかし、酷いね。僕らもこうなるのかな?」


軽い口調で男は言った。


「やめて下さいよ。ブラック」


「ハハ、冗談だよ。ザカエフ」


「モニターCの奴はまだ、学生だったよね?」


「そうですね。」


「まだ、学生なのにこんな状況を作ろうとするなんてね。」


「恐ろしい世の中ですね。」


モニターには授業の様子が映し出されている。

ブラックと呼ばれている男達の仲間の男の子は椅子の下の鞄に手をつけた。

すると男のしたから煙が出る。

男は隣の席の女の子に無理矢理、煙を嗅がせた。

そして、近づいてきた教師に注射器を刺す。


教師の顔色がすぐに変わり、ゾンビへと早代わりする。先ほどの男達よりもゾンビ化が早い。


「なるほど、人によってゾンビ化になるまで時間差があるみたいだね。」


「そうみたいですね。記録させときます。」


男は手当たり次第に人を殺し始めた。そのせいで叫ぶ人もいなかった。

教室から男は逃げた。

その頃にはゾンビが充満していた。





「ブラック、この部隊もそろそろです。」


「待て、AW0チームを見ろ。奴らにはワクチンを渡していたよな・・・・」


「ええ、99.9%で感染を阻止できます。」


「服用して、すぐに感染している・・・」


「なんですって!?」


仲間の女が言う。


「もしや、【あいつ等】が裏切ったのか?」


「確かに、裏切らないとはいえませんね・・・。」


動揺しながらPCをいじり、ザカエフは言う。


「ここに宣言する。我々、HQ6はこの作戦『ゾンビパニック』より脱退する。各自、脱出策を講じろ。」


ブラックが言う。


「ブラック、どうやって逃げるのです?」


女が聞く。日本人ではない。髪型が金髪の女だ。後ろで一つに髪を束ねている。


「だいじょうぶだって。お前、エルフもいる。戦闘に関しては問題もないでしょ。元外人部隊の力を見せてもらうよ。」


「ブラック、準備できました。」


「急ごう、武器はあるが囲まれたら厄介だろ。俺らのチームは5人しかいないし」


そして、バンに乗る。

運転席にはジョンが乗っている。


「ブラック、発車します。」


「分かった、BWFX7ポイントまで行け。そこでユーリが居る。」


「了解」


車が高スピードで走り出す。

出たところで銃撃に遭う。


「なんだ!?」


「奴らもこっちが裏切ったときに備えてたみたいだね」


「どうします?ブラック」


窓から乗り出して、MP5を乱射しながらエルフが言う。


「進め、この先の住宅街へ向かえ」


敵も軽自動車で追ってきている。

ジョンは撒こうと角を曲がりまくっていたが敵は追ってきていた。


「エルフ!この先、100m程さきにLPガスのボンベが住宅の横にあるからそこで降りて潜んで狙える地点から敵が前を通ったら撃て」


「了解。」


そして、角でエルフを降ろし、代わりにザカエフが撃つのを始めた。

一度、エルフを置いて、車で去り、エルフが射撃地点に移動するまで車を引き付ける。


『此方、エルフ、射撃地点に着いた。』


「了解、先ほどの方向から前を通るからそこを撃て」


『了解した』


そして、引き付けて、

同じ道を通る。


敵の車がボンベの前を通るとエルフが屋根から撃つ。

ボンベに何発か被弾すると爆発を引き起こして追ってきている敵の車が吹っ飛んだ。


ブラックたちは車から降りた。

「ふぅ、上手くいってよかったね」


「敵は・・・?」


「うん、やっぱ、【奴ら】だね」


ジョンが横転した車の中から引きずり出したのを見て言う。


「・・・・・・」


ジョンは黙っている。寡黙な奴だ。


「となると・・・・僕らは利用されてたわけだね・・・コレで終わらすわけにはいかないね」


そして、彼らは去っていった。

元凶の思い通りにはしないために・・・。

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