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乱れた人心――暴走

今回は再び、人VS人ですね。

皆さんは最後の問いをどうおもいますかね?三秒で思いついた何か味?のありそうな問い。


それはさておき、テストがあるので来週は投稿できないと思います。

非常電源の復活から2日が経過した。


二日も経過しているのに総一郎だけ世界の情勢を知らずにいた。


「ネットでの情報によると九州とは連絡がつかず、北海道は安全を確保したらしい。そして、青函トンネルで検疫も行ってるらしい。」


幸田が話す。


「あれ?付近の避難所は?」


横沢が幸田に聞く。


「残念だが連絡が途切れたのか避難所の一覧から消えていた」



「じゃ、このまま、北海道へ向うのが近いのか」


狩野が言う。ソレに対して、中島が言う。


「しかし、簡単には辿りつけないでしょう・・・」


「ゾンビもそこに集まってくるのでは?」


総一郎が言う。


「自衛隊が在日米軍と連携して、沖縄の確保も成功したようだ」


「なるほど。」


「そして、此方のニュースは最悪だ。」


「どうしたのですか?」


「北に動きがあり、ミサイルを発射したようだ。」


幸田が言う。



「それはどうなったのですか!?」


横沢が聞く。


「ああ、イージス艦が撃墜した。問題はその先だ。」


「何かあったのですか?」


「ああ、米大統領が死んだのは知ってるらしいな」


「ええ、それで?」


「それには続きがあり、大統領が核を死ぬ間際に敵対国家の都市にぶち込んだようだ。」


「日本の隣国もその対象で・・・撃たれたらしい。昨日。」


昨日、地震が起こり、再び、大きいのが来るのかと思ったら原因はそれのようだ。


「これからは外にある、農作物を口にすること、水もダメだ・・・」


「あ、そうなるのか・・・」


北海道に行っても完全な安全は保障されそうにない。

しかし、何時までもここにいるわけにはいかなかった。

食料がそれぞれ、高校生達がリュックの中にあるのとオフィスにあったお菓子が少ししかない状態だ。


これからは急ぎ目で青函トンネルまで向かう必要があった。

そして、バイカーギャングがここらへんを縄張りにしているのがわかった。


先日は女性を強制的にここから見えるところの何かの店から連れ出して、攫っていくのを見ることができた。

しかも一緒にいたと思われた男性は彼女の目の前で処刑された。

このことはまだ、女性人には話していない。


不安にさせること・・・ストレスは与えたくなかった。

麻美さんが精神的にかなり不安定で篠崎さんに八つ当たりをしていた。

正直、どうすればよいかは皆目、わからない。何が正しいかわからない。


人間の関係は難しいと心底、思い知らされた。

これまで、知らなかったがこんな状況になったせいで考えさせられるとは思ってもいなかった。

しかし、外に出れることで今よりリラックスできたら良いと思う。



今日をバイカーが来る時間帯を特定するための最後の日だ。

奴等はゲームに登場してくるCOMのように一定の時間にやってくる。


明日は今日までのデータを総合して、時間を見計らって出発する予定だ。





しかし、現実はそう、上手くいくことはない。



バイカーたちの時間は特定できたので幸田さんらと話し合っていると銃声と爆発音が聞こえた。

更に防火扉を叩く音が聞こえた。

すると再び、銃声が響き渡った。


「銃声・・・?」


その場に居た者は凍りついた。

恐らくバイカーだろう。

瞬時に判断した。


中島さんと幸田さんは銃を構えた。

話し合っていたオフィスは行動が可能な範囲の最下層であり、葵たち、女性陣は上の階にある立派な部屋で休んでいた。


身を隠し、廊下に出て、階段を角から覗くと防火扉が吹っ飛んだ。

総一郎はオフィスの戻る。


「敵の正体は確認できなかったが防火扉は破られた。」


「バイカーか!?」


「エンジン音などしなかったぞ!」


夏で暑いので、窓は常に開けっ放しであった。

エンジン音は絶対に聞こえてくるだろう。


怒声が聞こえて来る。

大人しく出て来いと云うことを叫んでいる。


狩野たちは身を隠した。

男達が入ってきたのだ。


狩野さんが始めに見つかった。

その場で殺されるかと思ったが外に連行された。


二人、入ってきた内の一人が狩野さんを連れて行った。

一人だ。・・・・殺せると総一郎は判断した。その時、中島さんが見つけられた。男は外に引っ張ろうとした。それを見計らって、総一郎は背後からドロップキックを放つ。

男は無様に顔面から倒れた。

すぐに起き上がろうとするも馬乗りになって、総一郎は殴る。


何発、殴っただろうか?時間の感覚がおかしい。

ソレ位になると男は死んだのか気絶だが分からないが倒れた。

総一郎は冷静に脈を調べる。


生きているようだ。

総一郎は男の服を脱がせて、縛る。

そして、デスクの下に押し込む。


銃を奪うとその銃はグロック拳銃であった。


「わぉ、いい銃、持ってるね。グロックは僕も好きだよ。」


グロック17か18かそれとも他かは分からなかった。

ただ、映画に出てきたから良いと思っただけだった。ちなみに金属探知機に掛からないというのは嘘である。



弾倉を取り出し、弾を一発ずつ、取り出すと17発だった。

予備のマガジンが一個、回収することが出来た。。


「総一郎君、私は狩野を救出して、上に向かう。女性は頼んだよ」


「はい、横沢も上には居ますし、大丈夫ですよ。では」


「ああ。健闘を祈る。」


総一郎は廊下に出る。背中には幸田さんと中島さんが銃を構えて、逆を見る。

敵は居ないようだ。


総一郎は階段へと向った。

上から銃声が複数、聞こえた。

悲鳴もだ。



総一郎は急ぎかつ静かに上って行く。

すると足音が聞こえた階段の影にしゃがみ、グロックを構える。敵が三人出てきた。

総一郎はためらいもなく、撃ち殺した。


確実に頭を撃ち抜いていた。

ここまで自分が能力があったのかと驚く。

死体から銃を奪う。


それぞれ、別々な拳銃やナイフやらで装備に統一性がなかった。

拳銃をバックに入れ、総一郎は上がっていく。


無線に連絡が入る。


<総一郎!敵が侵入してきてる!>


「分かってる!待ってろ!今、行く!」


<急いでくれ!空気銃しかない!>


無線をぶっちんして総一郎は上がる。

葵たちのいるフロアの階段の上には三人、敵が居た。


総一郎はすぐに身を隠した。

数秒前に居たところが蜂の巣になる。銃弾で床には穴が開き、跳弾してあっちこちに飛んで行く。怖い怖い。


「―――っ!ちっくしょ」


腕だけを出し、銃を一弾倉分、撃ちつくす。

一つ、死体が転がってきた。どうやら、当たったようだ。侮ったな。


「間抜けなやつめ!」


男を手繰り寄せ、銃と弾を抜き取り、陰で服を脱がせる。

その服でバックを包んで階段に放り投げた。


その後に自分も出る。

男達は服で包まれたバックを狙ったようだ。少し、総一郎を狙うのに時間が掛かった。

総一郎にはその時間だけで十分であった。男達の大体の位置は掴んでいた。


まず、左に居た男を撃った。その男は真後ろに血を喉から出しながら倒れた。

そして、もう片方の覆面をしている男に狙いを定めると男も此方に銃を向けていた。

総一郎は引き金を弾く。むこうも引いたようだ。しかし、こちらの方が速かった。

男の銃は上に跳ね上がり、銃口が上に上がっていたので総一郎には当たらなかった。

覆面が赤く染まった。体は階段を滑り落ちていく。

穴だらけのリュックを背負い、総一郎は走った。


すると横沢が拳銃を突きつけられて出てきた。


「動くな!銃を捨てろ!」


総一郎は考えた。


NOW LOADING・・・・・。



横沢が人質・・・・彼は殺されるかもしれない。


俺は銃を捨てろと言われる。・・・・・断れば横沢は死。味方の女性陣も酷い目に遭う。この変態め!

今は拳銃で敵を狙っている。・・・・・撃てば両方が手に入るかもしれない。

銃を捨て、向こうに寝返る・・・・・「お前にもいい思いさせてやろう。ゲヘゲヘ」いや、ないな。俺が殺される。


これで二番目を総一郎は選んだ。

彼らしい決断である。


どちらも救うことを選ぶ。

欲張りなところが人間らしいがこの決断を下せる者はそうはいないだろう。


総一郎が躊躇なく引き金を引いた。

男が銃を発射しなかった。

結局は此方が捨てると踏んでいたのだろう。油断したのが最後であった。男は腕を撃ちぬかれて、銃を取り落とした。


横沢が形勢逆転し、男に銃を向け、拘束した。


「殺さないのか?だったら、俺にやらせろよ。」


総一郎が問い、銃口を男に向けた。すると返事は拳でかえってきた。

突然の攻撃で避ける事はできなかった。

「いだっ―――!!・・・・・何をする!?」


「総一郎!目を覚ませ!人間だぞ!ゾンビじゃない!」


この言葉に総一郎は胸を射られて袋叩きをされた後のような気分になった。

ためらいがなかった。人を殺すのに。この世界は秩序などではなく人の人格のような部分を壊していたのかもしれない。結局は秩序の崩壊に繋がるわけだが・・・。いや、総一郎が自制をしなかっただけか。とにかく、目は覚めた。


「・・・すまん。暴走?してたな。」


「分かればいい。行くぞ!助けないと!俺だけ、連れ出されてきたんだ!」


「分かった」

横沢についていく形で総一郎は歩き出した。



人はこのような状況で人間同士、命を懸けて、戦うだろうか?相手に更正の機会を与えるだろうか?

総一郎にはそのような考えはなかった。

悪いことをしたなら同等、それ以上の罰を与える。

それが普通か?どうであろうか?

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