表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/29

第24話「特許収入を狙って盗賊団がやってきた。〜防弾ガラスと高圧電流(オール電化)の前に、全滅して黒焦げになっていた件〜」

迷宮都市の裏社会を牛耳る『暗闇の牙』盗賊団の頭領、ザックは暗夜の空でほくそ笑んでいた。


「くっくっく。まさかあの新人冒険者が、ガスマスクの特許で金貨数万枚の権利を手に入れたとはな。ギルドマスターも脇が甘いぜ」


彼らは高価な『浮遊の魔道具』を使い、高度数千メートルに浮かぶレンの空中要塞へと忍び寄っていた。

狙うは、若き富豪の命と、莫大な金銀財宝だ。


「頭領、見えました! あれが奴の家です!」

「馬鹿なガキだ。こんな空の上なら安全だとでも思ったか? 結界の魔具も張られてねえ。ただの白い箱じゃねえか」


ザックたちは音もなく要塞の庭(先日フェンリルを倒して綺麗に直した芝生)に着地した。

要塞の窓からは微かに明かりが漏れているが、中の住人は熟睡しているようだ。


「よし、まずはあの透明な窓を『魔力カッター』で切り裂いて侵入するぞ。ミスリルも切断する業物だ、音も立てずに――」


ザックの部下が、窓ガラスに魔力カッターの刃を押し当て、力を込めた。


ガキィィィィィンッ!!!


「痛ぇぇぇっ!?」

暗闇に鈍い音が響き、部下が手首を押さえてうずくまった。

見れば、絶対に折れないはずの魔力カッターの刃先が無惨に砕け散っている。


「な、なんだこの硬さは!? ただのガラスじゃねえ! 刃が完全に弾かれたぞ!?」

「馬鹿野郎、静かにしろ! ……チッ、魔石でコーティングでもしてやがるのか。ええい、なら壁だ! 俺の『強酸ポーション』で壁をドロドロに溶かしてやる!」


ザックは懐から危険なポーションを取り出し、白い外壁(鉄筋コンクリート)にぶちまけた。

シュワァァ……と少しだけ泡が立ったが、それだけだ。穴が開くどころか、表面の汚れが落ちてピカピカになっている。


「な、なぜだ!? 鉄の扉すら数秒で溶かす酸だぞ!?」

(※コンクリートは強アルカリ性のため、酸を中和してしまう上に、レンの家は耐酸性のセラミック加工済みである)


「ええい、こうなったら正面突破だ! あの玄関の金属扉をバールでこじ開けろ!」


焦ったザックたちは、数人がかりで重厚な玄関扉のノブに手をかけた。

その瞬間。


『ピピッ。不法侵入者を検知。防衛システム(オール電化・スタンモード)を起動します』


どこからか、無機質な音声が流れた。

そして、Sランク魔獣(雷獣)の魔石を動力源とする、要塞の配電システムが火を噴いた。


バチィィィィィィンッ!!!!


「「「ぎゃあああああああああっ!?」」」


数万ボルトの強烈な高圧電流が、金属のドアノブから盗賊たちの全身を駆け巡った。

致死量には達しないように調整された「スタンガン」の特大版である。盗賊たちは感電して痙攣し、カエルのように庭へ弾き飛ばされた。


「あばばばばばっ! な、なんだこの雷魔法はぁぁぁっ!?」

「ひぃぃっ! も、もう嫌だ! 帰るぅぅっ!」

「た、助けてくれぇ……体が痺れて動けねえ……」


白目を剥いて泡を吹く部下たち。

ザックは恐怖に顔を引き攣らせ、這いつくばって逃げようとした。

だが、そこは先日レンが【摩擦係数操作ゼロ・フリクション】を施したままの、ツルツルの庭の端だ。


「あ、あれ? 滑る……!? ぎゃあっ!?」


ザックはツルンと足を滑らせ、要塞の縁から真っ逆さまに――数千メートルの空へと落ちていった。

(※後日、木に引っかかっているところをギルドの警備隊に逮捕された)


◆ ◆ ◆


翌朝。


「ふぁ〜あ。よく寝た」

俺はふかふかのベッドから起き上がり、大きく伸びをした。

隣の部屋から、ベーコンを焼くいい匂いが漂ってくる。クレアが朝食を作ってくれているらしい。


「おはようございます、レン様! 今朝は新作のチーズオムレツですよ!」

「最高だな。……ん? なんか庭の方で変な音がしないか?」


俺はパジャマのまま玄関の扉を開けた。


「…………」

「あ、れぇ〜……。か、勘弁してくだせぇ……」


そこには、全身を真っ黒に焦がし、アフロヘアーのようになってピクピクと痙攣している黒ずくめの男たちが数人、折り重なるように倒れていた。


「なんだこいつら。……ああ、防犯システム(高圧電流)が作動したのか」

「ひぃぃ……悪魔の、家だぁ……」


泣きながら命乞いをする盗賊たちを見て、俺はため息をついた。


「クレア、朝飯の前にちょっとギルドに行ってくるわ。ゴミ出し(盗賊の引き渡し)してこないとな」

「はいっ! いってらっしゃいませ、レン様!」


こうして、迷宮都市の裏社会を震え上がらせていた凶悪な盗賊団は、俺が寝ている間に「ただのドアノブ」に全滅させられた。

特許収入と絶対防壁。

俺の天空スローライフを脅かせる者など、この世界にはもう存在しないのだ。

お読みいただきありがとうございます!


「盗賊団? 寝ている間に全滅してました」

鉄筋コンクリート、強化ガラス、そしてSランク魔石による防犯システム(超強力スタンガン)。

もはや要塞を通り越して、難攻不落の現代要塞です。

ザック団長、ツルツルの床に引っかかってくれて良いオチになりました(笑)。


【★読者の皆様へお願い★】

現在、本作は「ネトコン14」「春チャレンジ」に参加しております!

「ホームアローンざまぁw」「ドアノブ最強!」と少しでも楽しんでいただけましたら、


どうか、ページ下部にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけないでしょうか!

(ブックマーク登録も大きな力になります!)


皆様の応援のおかげで、レンの無双スローライフはまだまだ続きます。

引き続きよろしくお願いいたします!


▼次回予告

盗賊をギルドに引き渡したレン。

一生分の富も得たし、そろそろ「アレ」が欲しくなってきました。

そう、日本人なら絶対に欠かせない『超巨大な天空・露天風呂』の錬成です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ