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無神論者は神と往く《エイシエスト・ストーカー》

作者:波 七海
トラウマ持ちの科学者――神無魔魅(かみなし まみ)

研究開発に人生の大半の時間を注ぎ込むワーカーホリック。

それが私。
私は神を信じない。
もしも本当にそんな者がいたのなら人生は大きく変わっていた。

なーんてことを考えていた私の身に不思議な出来事が振りかかった。

目が覚めると白い空間?
まさかこれって異世界ファンタジーにあるヤツかしら?

何て言うと思った?
残念! 現実とフィクションの区別はついてます!

そんな私の前に現れたのは寝ぼけた事を抜かす自称神の男だった。
そいつはのうのうと言い放った。

『貴女は死んでしまいました! おお、死んでしまうとは不甲斐ない!』

こんなヤツが現れたら普通は何を言ってるんだお前は?ってなるよね!
しかも自称神曰く、『異世界に転生させてチートな能力を授けましょう』だってさ(笑)
当然、私はこれが夢だと判断した。
最初は夢の中で寝るのも一興だと考えてたんだけど中々覚めないんだな。これが。

そして次に気が付いた時には私は私ではなくなり、マミ・エルスタン・アントワネットと言う公爵家の令嬢になっていたんだ。
舞台は魔法至上主義が蔓延る異世界だってさ。

私が思ったのはこれが世に聞く明晰夢と言うヤツか!って事。
そう言う事なら楽しんだ者勝ちよね!
どうせなら家族に愛されて仲良く暮らして、しばらくはまったりと過ごしたい。

でも夢の中にも自称神は現れた。
何年経っても覚めない夢と、私にストーキングし続ける自称神。
流石にあれ?なんかおかしいな?と思った私は行動を開始する。

チート能力?
そんなものはいりません。

自分の力、そして家族や愛する者たちの力を借りて生き抜いてやる!
そして私はこの世界で科学技術と魔法を組み合わせた『魔導科学』を創造し魔法至上主義を打破するんだ!
この異世界には……そして自称神の存在には必ず何かの原理があるはず。

言ったでしょ? 私は神など信じない!

さぁ始めよう。
全ての秘密を暴く狂科学者の刻(マッドサイエンティストタイム)を!
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