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ラプラスの堕天使  作者: momimaru
古典力学編
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28 コリオリの力(Coriolis force)

 自宅に到着すると、玄関のドアが自動で開き、リサの温かい声が迎えてくれる。


「おかえりなさいませ、マスター」


 靴を脱ぎ、リビングに向かう。部屋の中は、ガジェットやデバイスが散らばっており、普段のままの光景が広がっている。


「リサ、少し話をしよう。今日の出来事について聞いてもいいか?」

「もちろんです、マスター。どうぞお話ください」


 ソファに腰を下ろし、深呼吸をしてから話し始めた。


「今日、ある場所に呼び出されたんだ。古びたビルの中で、VRヘッドセットを使って取引を持ちかけられた。その取引は、お前を渡すことだった」


 リサの光が一瞬だけ揺らめく。それは彼女が驚いていることを示しているようにも見える。


「その相手は、父親に関する情報を持っていると言っていた。でも、信じるに足る証拠は何もなかった」

「マスター、そのような取引は非常に危険です。相手の意図が不明である以上、慎重に対応することが必要です」

「分かってる。だから断った。でも、そいつがどうしてお前を手に入れたいのか、その理由が全く分からないんだ」


 リサは一瞬の沈黙を挟んでから、応えた。


「私もその理由については分かりません。私の存在が他者にどのような価値を持つのか、私自身には判断できません」


 リサの冷静な応答に、少しだけ安堵を覚える。俺はリサに問い続ける。


「リサ、何か異常なデータやアクセス履歴はないか?誰かが不正にアクセスしようとした形跡とか」

「確認しましたが、特に異常は見られませんでした。私のセキュリティシステムは正常に作動しています」

「そうか……」


 俺は立ち上がり、部屋を歩き回りながら考えを巡らせる。この件については一度冷静になり、慎重に行動する必要がある。


「リサ、これからも警戒を怠らずにいてくれ。もし何か異常を感じたらすぐに知らせてくれ」

「了解しました、マスター。常に警戒を続けます」


 やはり、リサからは何も引き出せなさそうだ。


「ありがとう、リサ。今日はもう休むよ。明日からまた新たな一日が始まる」

「おやすみなさい、マスター。どうぞ良い夢を」


 俺はベッドに向かいながら、頭の中で次の一手を考え続けた。心の中には、不安と期待が交錯している。必ずこの謎を解き明かすと自分に言い聞かせながら、静かに目を閉じた。

読んでいただき、ありがとうございました!もし少しでも楽しんでいただけたなら、ぜひ評価やブックマークをしていただけると、エネルギー保存の法則に反して私のエネルギーが増えちゃいます!


次回もお楽しみに!ご感想やコメントも、相対論的速度でお待ちしています。皆さんの応援が、私の創作のヒッグス粒子なのです。それでは、また次のページでお会いしましょう!どうぞお楽しみに!

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