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プロローグ
どこまでも救われないし救えない少年少女の不器用で温かくて冷たいお話。
こんな話を聞いたことがあるだろうか?
人間の魂の重さの話だ。
人間が死ぬとき、わずか21gだけ軽くなるのだ。体の水分が蒸発するから?違う
死んだ瞬間に身体から21gの質量が消失するのだ…
たった21g、しかし、それは紛れもなく死後身体から消えていく質量。
それと同時にどんなに科学と医療が進んでも理解も解明もされない大きな謎、この未知を見たある科学者は迷わずにそして高らかにこう言った。「これを心と言わずしてなんというのか」と…