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スキルが奪われそうです

馬車に揺られること30分…


教会みたいな…いや教会か()

…について、メイドさんに手を引かれて歩く。

「リン様。私が付き添えるのはここまでです。

ここからはお一人になります。」

メイドさんは私の手を名残惜しそうに離して、その手を自分の胸元のブローチをギュッと握った。


「…ありがと。大丈夫、一人でいけるよ」

…こんな名残惜しそうな目で見られたのはいつぶりだろうか。

少なくとも前世だと覚えてないくらい昔。


「此の侭真っ直ぐです。最深部の水晶に触れると鑑定が開始されますから…」

メイドさんは私に細かく説明をしてくれた。

このお陰で私は大分心強くなった。


「じゃあ…行くね」

「…!…お気を付けて。」

そっと私は歩き出す。

恐怖とわくわくな気持ちを抱えて。




どれくらい、歩いただろうか。

200mくらい先に、メイドさんが言う"最深部"が見えた。

その部屋には、ぱっと見誰も居ない。

なんか、王族とか貴族とかいる…とか言ってなかったけ。


まぁ、細かいことは気にしない。


そっと最深部の部屋に足を踏み入れると、何もない空間に水晶が出現した。


そっと水晶に触れる。


「…!?」

頭の中に記憶が流れ込む。きっと、本当の"リン"の記憶だろう。


ロングな黒髪を流した日本人風のお母さん。

ルキア・ローツェフィネル


金髪に碧眼の英国とかにいそうなお父さん。

シエル・ローツェフィネル


最初に会話をした優しいメイドさん。

クラリス・セシリア


以上三名の記憶。両親とメイド。

そうして最後に流れ込んできたのは


黒髪の蒼い瞳と黒い瞳を持つ今世の私。

リン・ローツェフィネル。


リンは何処に行ったんだろう…

私がリンの体を乗っ取ったようなものだし…

こんな良い人達に囲まれて愛されてる…良いな…私も、愛されたい…


【確認しました。一定条件を満たしたことにより、全てのスキルを破棄します。許可を御願い致します。】


うんうん…一定条件…ふむふむ…


え?!破棄ィィィィィィ!!!???


ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って!!!

破棄は駄目!!

辞めてぇぇぇぇぇ!!!!

絶対許可しないからね!!

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