可憐な花の咲く丘で。
見渡す限り青色
むしろ 青紫色だろうか
視る者すべての心を奪う
瑠璃唐草は
まるで空と繋がってしまいそうなほど
爽やかで美しい空色を奏でている
ただ眺めては
心の隅々まで健やかになるを待たず
春雷を伴い 足早にならざるを得ない
どうしても 時はせっかちで 移ろいは読めず
真昼の月は微睡み 遥か彼方から傍観するに至る
決して 一ミリたりとも雫は落ちない
茹だるような暑さ
ライバルであるかの如く
刺々しい棘が その勢いを増す
その蕾は
牡丹すら喰い殺すほどで ──
花畑は弱肉強食
季節に厭わない