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ミノルの夏休み

<その日の夢の中>


「ミノル君の通っている学校、大学でしたっけ?その学校は夏休みってあるんですか?」


「うん、あるよ。と言っても大学生は割と自由だからね。皆が一緒に行動するというのは少ないかな?学年や学部によってスケジュールも違っているしね。

期間はだいたい二ヶ月程度なんだけどね」


「それでは僕たちの夏休みとほぼ同じ期間あるということですね。ミノル君は夏休みに何をする予定なのですか?」


「僕はねえ、夏休みこそ仕事の始まりなのさ。長期の休みがないと出来ない事が沢山あるからね。今回は地中海のサルベージに出掛ける予定をしているのさ」


「サルベージって何ですか?」


「沈没船の探索やら引き揚げをすることだよ。僕の世界では地中海という大きな大陸同士に囲まれた海があるんだけど、歴史上多くの船が遭難したり難破したりして海底に沈んでいるんだ。


僕たちは文献を元に実際にそこに船が眠っているのか?当時の積荷は何だったのか?などを究明していくんだ。

このプロジェクトは研究課題にもなっているので大学の成績や卒業論文にも関係してくるので遊びと勉強のどっちも出来て一石二鳥ってわけさ」


「うわあ、何だか聞いているだけでも壮大な事をしているっていうのは判ります。

でも、船って海底深くに沈んでいるのではないですか?どうやって引き揚げるんでしょう?」


「まあ、それにはいろいろ順序があってね。サルベージを行うには綿密な調査が必要なんだ。

実際に船があるかは超音波っていう・・・どうやって説明しようかな?まあ、波動というのかな?そういったものを当てて測る方法を使ったり、実際に潜って調べたりするよ。

音波とか周波数は科学で重要だから今度詳しく説明するよ」


「それって目で見えないものですよね?ミノル君の世界は本当に文明が進んでいるんですね。でも、そういうのは判るのですが、海底に潜るって実際にどれくらいの深さに潜るんですか?」


「地中海はイメージ的に浅いと思っている人が多い海なんだけど、実際は深いところでは5000m級の深さのところもあるんだよ。水は10メートルで1気圧が掛かるから海底なら500気圧が掛かっていることになるね。これは人ならペシャンコに潰されてしまう圧力なんだよ」


「気圧というのは水に潜るとなんだか圧迫された様に感じるあれのことでしょうか?」


「うんうん、それの事だよ。深くなればなる程圧力が高まるんだよ」


「でも、そんな海の底にどうやっていくのです?人では無理ですよね?」


「無人の海底探査船を潜らせることもあるけど、実際に人が船に乗って探査することもあるよ。すごく頑丈に作られていて普通の海底くらいならビクともしないよ」


「うわあ、何だかすごく見て見たい気がします」


「あはは、君の世界にも作ってみたらいいんじゃない?」


「そんなの無理ですよ。川を渡る船だけでもあれだけ苦労したのですから、こちらの技術力では到底出来そうもないです」


「う~ん、まあそうなるかな。海に潜るというのは浮力をコントロールしないといけないのと、有人船の場合、いかに空気を船内に取り込むのかが問題になってくるからね。船内に空間があると気圧に押しつぶされてしまうからそれを防ぐ手段も考えないといけないし、ちょっと今の段階じゃ無理っぽいね」


「でも文明が発展するとそういう風にも出来るという夢があっていいですね」


「そうそう、希望と夢を失ったら人生つまらないよ。


ところで、エディは夏休みどうするんだい?この前話していた学院のイベント以外で」


「夏休みに入ったらキャシーが実家の両親に会って欲しいと言うのでキャシーの実家に先ずは行くことになりそうです」


「おお!運命の彼女だね。って、もうプロポーズするのかい?そちらの世界はやることが早いねえ」


「そんなのではないですよ。子供の頃、行方不明になってご迷惑を掛けたので、ちゃんと顔を見せてお詫びしておかないといけないと思ったからですよ」


「うむ、そうなのかあ。でも彼女の考えは違うんじゃないかな?」


「え?キャシーも僕と同じ考えの筈ですけど??」


「どうやら君は典型的な朴念仁らしい。まあ、僕も人の事は言えないんだけどね。このままじゃ知らないうちに周りを固められてしまいそうだね。

それで、君はその子の事、どう思っているんだい?」


「キャシーは大切な幼馴染ですよ」


「ふむ・・・幼馴染ねえ。で、異性としては?」


「もちろん可愛いと思ってますよ」


「うーん、じゃあ言い方変えて、好きなのかい?」


「はい、小さい頃から一緒に遊んでいましたし好きですよ」


「この反応はちょっと手強そうだな・・・ここまでとは思わなかった・・・」


エディはみのるの反応が不思議に見えた。普通に受け答えしたのに何が悪かったのだろう?


みのるは会った事のないキャセリーヌに対して頑張れ!と応援したくなってしまった。


エディに対して恋愛指南をしてやりたいみのるなのだが、実際自分が一番苦手としている分野であることを理解していたので上手く言葉を掛ける事が出来なかった。

実際、みのるも周りから朴念仁と言われた事が何度もあり、そういった面でみのるとエディは似た者同士だったのかも知れない。


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