9/9
日曜日(3)
ギリギリセーフ。
危なかった、今度こそやられるかと思った。
食料は奪えなかったが、命があっただけよしとしよう。
愛するベティーの元へ帰ろうとする俺に、突然液体が吹き付けられた。
「しまった!」
そう思ったときはもう遅かった。
俺の体から力が抜けていく。
俺達が最も恐れる、巨人共の最終兵器。
この液体をかけられたら、骨、筋肉、皮膚が簡単に溶けてしまう。
激痛の痛みの中、巨人共の歓喜の声が聞こえた。
だが、やつらは知るまい。
俺達の仲間が、まだ百匹以上いることを……